鶴瓶が若手芸人に語る「笑ろとけ」のルーツ。笑顔はザッピングされない(てれびのスキマ)


昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、てれびのスキマによる2020年のテレビ鑑賞記録。


『特ホウ王国』五味一男の教え

『チマタの噺』

ゲストは東野幸治。鶴瓶が若手芸人に「テレビに出る秘訣」を聞かれると、「笑(わ)ろとけばええ」と答えるのは有名な話だが、そのルーツは五味一男(日本テレビプロデューサー)による『特ホウ王国』。その番組での鶴瓶の役割は「さあ、ウッチャンどうぞ。ベストスクープ賞には50万円差し上げます」などと言うくらいだった。

これに鶴瓶は「俺、何が楽しいのこれ?」と五味に問いただし「辞めたい」と漏らしたという。五味は「鶴瓶さん、絶対にね、(視聴率)20%を必ず行きますし、もっと上行くかもわかりませんから、やってください」とデータを示しながら説得。

「『あんたの笑顔はザッピングされないから、ずっと笑ろといて』と。『笑ろといたら(視聴率が)上がるの?』って言ったら、『笑ろたら絶対にスイッチングされない』って。『なんのことやねん? わかった。お前がそう言うならいっぺん試したるわ』言うて」と回想する鶴瓶。すると本当に20%を超え32%まで行き、鶴瓶にはCMの仕事までたくさん来るようになったと。

僕も五味氏に『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)で取材した際、この話を聞いて鳥肌が立ったのを思い出した。出演者・スタッフが集まる前で「絶対に20%超えます」と宣言し、わずか放送2回目で20%を超えた。

あの時は天狗になってましたねぇ(苦笑)。何をやっても当たると思ってた。周りも鼻持ちならないって思っていたと思いますけど、宣言どおり二回目で20%乗せるんですよ。そんなヤツいます? 自分で言うのもなんですけど、アニメのキャラみたい(笑)。

『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)より

『有吉の壁』

今回の舞台はスーパー銭湯。このコーナー最後に放送されたインポッシブルがほぼ本ネタをやっているとき、まわりに芸人が集まって、笑いながら見ている光景がとてもよかった。

「カーベーイーツ」にはミルクボーイが登場。内海曰く「M-1まで、漫才がうまくいかないとき、本気でこれでいこうと」思っていたという、「ボディービルマッピング」のネタ。5万かかったという花火の映像を駒場の身体にマッピング。とてもいい。

放送終了直後には、きつね&トム・ブラウンによる2.7次元アイドル「KOUGU維新」の生配信。キャラクターだけでなく2.5次元俳優たちのトーク配信っぽい雰囲気まで再現しているのがスゴい。また、意外にもオタクカルチャーに造詣が深そうな返しを繰り返すみちお。中でも「ラノベはホントに詳しいから、俺」と。

そして新メンバーとして、水川かたまりと四千頭身・石橋が次回から加入することが発表。そのビジュアル、人気出そう!

『家、ついて行ってイイですか?』

ゲストは、番組ファンだという東野幸治。本編には個人タクシーを開業する予定の、気のよさそうな男性が登場。離婚し、現在はひとり暮らし。もう十数年会えていない娘からの手紙を大切に取っている。が、同じ場所にキャバ嬢からの手紙も。東野「これ、これ、これよ! これが好きなのよ!」。

それから半年後、再訪問。4月に無事、個人タクシーは開業したもののコロナが直撃。しかも、新規参入ができないため個人タクシーの権利を持っている人の車を譲り受けるしかないのだが、その中古車が何度も故障しているという。スタッフが帰ろうとすると、タクシーで送っていくと言う彼。しかし目的地直前、まさかのオーバーヒートでレッカー移動する事態に(タクシー代、レッカー代は番組が負担)。レッカー車に乗り込む彼の姿があまりにも切なかった。

今日観たい番組:『ぐるナイ』で「ナイナイ結成30年記念SP」

『ぐるナイ』(日テレ)は「ナイナイ結成30年記念SP」。ゲストにタモリ、博多華丸・大吉、新垣結衣。

『アメトーーク!』(テレ朝)は「若手女芸人」。出演はガンバレルーヤ&3時のヒロイン&納言・薄幸&ラランド・サーヤ&ぼる塾。

『勇者ああああ』(テレ東)は「実況パワフルハンデマッチ」。

『探シタラ』(テレ朝)は、「ネオ天才を探シタラ」。

『おじさんはカワイイものがお好き。』(日テレ)最終回。



  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2020年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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