「不安定なところも自分」aikoが明かす、いつまでも愛され続ける理由
42枚目のシングル『ねがう夜』も話題を呼んでいるaikoが、5月13日(金)放送の『ミュージックステーション』(テレビ朝日)2時間スペシャルに出演する。
『クイック・ジャパン』vol.154(2021年2月発売)では、彼女のロングインタビューを掲載。そこではJ-POPを牽引する歌手として今なお輝き続ける理由が語られている。
aikoの曲作りに欠かせないこと、「自分がワクワクできるかどうか」。
まず、22年の間現役で走り続ける中どこかのタイミングで心が折れてしまいそうな瞬間はなかったか?という質問に対し、「それがほとんどないんですよ。私はほんとにスタッフのみなさんに恵まれているので、そのおかげだと思うんですけど」と答えたaiko。
その後、いつまでも色あせず長く愛され続ける曲を作るために意識していることを問われた彼女は、こんなことを口にしている。
「そこは意識的になにかをするというよりも、自分が好きなものを信じているという感じかもしれないです。自分が『好きやな』って思うもの、自分が歌いたいと思う曲を歌うのが一番伝わると信じてるというか」
「あとは作っている最中に自分がワクワクできるかどうかも大事ですね」
音楽がきっかけの落ち込みは、音楽でしか癒えない
自身の曲に対して抱くワクワク感は年々広がりを見せているそうで、2021年に発表した14作目のオリジナルアルバム『どうしたって伝えられないから』の制作中には「無限やん!」と感じたという。
「ほんまにずっとワクワクしながら、楽しんで曲作りはできていますね。でも、わからん。明日になったらすごい弱気になってるかもしれん。それくらい不安定ですけど(笑)、まあそんなところも自分だなと」
インタビュー内では、自分の感覚を大事にしているからこそ、こんな想いが生まれることも吐露していた。
「私の場合、死ぬほど落ち込むことってほぼ音楽のことが理由なんですよ。で、音楽で落ち込んだら、いい曲を作って楽しく歌うことでしか絶対に癒えないんです。誰かから『大丈夫だよ』って励ましてもらったとしても、自分がちゃんとしてなければ絶対に抜け出すことはできない」
「だからこそ、常にいい状態で曲を作れる体調にしておくために、日々を楽しく過ごすようにしているところもあるんだと思いますね」
こうした言葉からも、音楽へ差し向けるひたむきな眼差しが伝わるようだ。
King Gnu井口理が語る、歌手・aikoのオリジナルな魅力
そんなaikoに対し、リスペクトを寄せるミュージシャンは数多い。King Gnuの井口理も、彼女の音楽に影響を受けたことを公言しているひとりだ。
同誌で実現したスペシャル対談にて、井口は“歌手・aikoの魅力”をこのように語った。
「フェイクの入れ方、ニュアンスのつけ方、声の掠れ方とか技術の高さはもちろんですけど、それ以上に身体性の高さを感じますね。よく『お腹で声を出す』と言いますが、そうじゃなくて全身で振り絞って歌ってる。この人は心から歌うのが楽しいんだろうなって」
「プロの方でも小手先で歌う方はいるけど、そうじゃない。技術を超えた『歌ってて楽しい』さまが全面に出てるのがaikoさんだと思いますね」
心から楽しんで音楽に向き合うさまこそ、オリジナルな魅力へと結実している。そしてそんな彼女だからこそ、長きにわたり人々の心を打つ歌手であり続けているのだろう。
※『クイック・ジャパン』vol.154では、aikoによる1万字以上のロングインタビューを掲載。ここでは公開できなかった「コロナ禍との向き合い方」「理想の自分」「将来のビジョン」などをじっくり語っている。
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