制作の裏側に密着『アプカミ』
『アプカミ』は、ハロー!プロジェクトのほか、ハロプロOGやアップフロントグループ所属アーティストの制作の裏側を紹介する、約30分の番組。毎週木曜日19時に更新されている。『MUSIC+』と『GREEN ROOM』というふたつの前身番組からリニューアルされ、現在の形となった。
ここでは主にレコーディングやミュージックビデオ撮影の裏側に密着。メンバーの歌唱レコーディングはもちろん、プロのミュージシャンによる楽器レコーディングの模様も観ることができる。
表現力豊かなボーカルレコーディング
ハロプロ内でもパフォーマンス力が高いと称されるJuice=Juiceから宮本佳林と段原瑠々による、『「ひとりで生きられそう」って、それってねえ、褒めているの?(New Vocal Ver.)』のボーカルレコーディングの映像。何度も歌ってきた既発曲の再録音ということもあり、表現力の高さがよりわかりやすく伝わってくるものとなっている。
ディレクターであるシャ乱Qたいせいのアドバイスを受けながら、細かく歌い方を微調整する様子からは、ハロー!プロジェクトがいかに楽曲のディティールにこだわっているかが理解できる。歌唱力に定評のある段原瑠々が、たいせいの指導に苦戦しつつも、見事に歌いこなしていく姿も必見。
“顔で歌う”つばきファクトリー岸本ゆめの
つばきファクトリーによる『今夜だけ浮かれたかった』のレコーディング映像。当時のつばきファクトリーは、メジャーデビューから2年目。キャラクターもそこそこ定着してきた時期で、フレッシュさや勢いだけでなく、自分流の歌を模索する積極性にあふれている。
特筆すべきは、顔面の筋肉を盛んに動かしながら、熱のこもった歌唱を見せる岸本ゆめの。首元に走る“筋”と時折見開く大きな瞳には、見ているこちらも思わず苦しくなってきそう。しかし、気合いが入り過ぎてオーバーヒートするというほんわかな展開もあり、暗い気分になりがちな今の世の中に元気を与えてくれる映像となっている。
モーニング娘。ライブ収録時の神技「指示出し」
こちらは前身番組『GREEN ROOM』時代の映像。モーニング娘。’15の日本武道館公演のDVD収録における「指示出し」と呼ばれるスタッフに密着したものだ。
「指示出し」とは、複数台あるコンサート収録用カメラに対し、“次にどのメンバーを撮るべきか”をリアルタイムで指示する仕事だ。モニタールームですべてのカメラの映像を見ながら、「鞘師4つ」「2カメは佐藤ね、赤い帽子」「次、最後サビ、間口いっぱい横並びになります」などの暗号めいた言葉で“次に行われるパフォーマンス”を先回りして説明し、カメラが撮るべき瞬間を指示していく。
当時のモーニング娘。’15のメンバーは13人。なおかつ、全員でひとつの形を作りながら踊る「フォーメーションダンス」に取り組んでいた時期である。つまり、歌っているメンバーだけでなく、周囲の踊っているメンバーやステージの全体像もしっかりと撮影しなければならないのだ。さらに、メンバーたちのアドリブによる自由な動きもまた見逃してはならない。それらをすべて把握した上で、これから起きることを予測しながらカメラマンに指示する姿はまさに神技。知られざるライブ収録の裏側を知ることのできる貴重な映像だ。
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