書評家・豊崎由美(61歳)は途方に暮れている。身体の老いは実感できるのに、頭の中がその老いに追いついていかない。このままじゃまずいという焦りが強くなったとき、助けを求めるように手に取ったのが『作家の老い方』。そうそうたる33人の老いにまつわる文章が収められたアンソロジーが、鬱々とした気分を少し晴らしてくれた。 昔の60歳はこんなんじゃなかった 61歳にもなってお恥ずかしい次第なのですが、年のとり方がよくわかりません。毎朝洗顔で鏡を見るたびに、「老けたなー」と思いますし、睡眠が持続しませんし、50歳を
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