生涯現役だったゲーム音楽の巨匠・すぎやまこういち先生に思いを馳せて

2021.11.5
岐部昌幸ジャーナル

文=岐部昌幸 編集=鈴木 梢


2021年9月30日、すぎやまこういち氏が90歳で逝去した。『ドラゴンクエスト』シリーズの名曲たちを手がけてきた人物として広く知られているが、フジテレビ在籍時には『ザ・ヒットパレード』を手がけるなど、多方面で日本のエンタテインメント業界に偉大なる功績を残した人物といえる。

本記事では、『ゲームセンターCX』(フジテレビONE)や『勇者ああああ』(テレビ東京)などのゲーム番組を手がける放送作家・岐部昌幸が、すぎやま氏が手がけてきた『ドラゴンクエスト』シリーズの名曲たちを紹介する。

【関連】「東京オリンピック2020選手入場曲、自分ならこれを選びたい」ゲーム好き放送作家・岐部昌幸が選ぶ名曲たち

すぎやまこういち先生、逝去

2021年は、ゲーム音楽にとって激動の一年となりました。
平和の祭典・東京オリンピックの開会式で演奏されたことで、日本のゲーム音楽に世界から注目が集まった一方、入場行進のトップを飾った楽曲『ドラゴンクエスト』の「序曲」を手がけた“すぎやまこういち”先生が去る9月30日、逝去されました。

すぎやま先生といえば、私たちゲームファンにとっては『ドラゴンクエスト』シリーズの楽曲を手がけた人物として有名ですが、フジテレビ在籍時代には音楽番組『ザ・ヒットパレード』を立ち上げ、有名歌手が一堂に会し、さらにほかの歌手の楽曲を歌うなどの前代未聞の演出や、カメラアングルを工夫してスタジオ広く見せるなど画期的な手法を取り入れ、現在の音楽番組の礎を築きました。
また、「亜麻色の髪の乙女」や「ハウス バーモントカレー」をはじめとする歌謡曲やCMソング、さらには有馬記念などで大きな拍手が沸き起こるJRAのファンファーレ、『伝説巨神イデオン』や『帰ってきたウルトラマン』といったアニメ・特撮のオープニング曲に至るまで、様々なシーンで私たちの日常に彩りを与えてくれた偉大な音楽家です。

その輝かしい歴史は私の愛読書『すぎやまこういちワンダーランド』にも記載されています。もし手に取る機会がありましたら、ぜひ、濃密なすぎやま先生の軌跡をお楽しみください。

WiLL (マンスリーウィル) 増刊 すぎやまこういち ワンダーランド 2011年 12月号
『WiLL (マンスリーウィル) 増刊 すぎやまこういち ワンダーランド 2011年 12月号』ワック出版局

今回は、すぎやま先生を偲んで……イチゲームファンとして、そして先生の作品を愛するイチリスナーとして、私の『ドラクエ』の好きな楽曲についてお話しさせてください。

『ドラクエ』を彩る名曲たちとその魅力

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