気になる時短レシピのポリ袋
食品の包装袋というのはスナック菓子の袋だろうか? 冷凍食品の小分け袋だろうか? 詳細はわからないけれど、袋と言われて気になることがある。
日本の料理レシピを検索するとかなりの頻度で登場する「ポリ袋使い」だ。
漬物を揉む、材料と調味液を漬け込む、餃子のタネを練る。袋の中でやれば手もキッチンもボウルも汚れない時短なレシピは確かに便利そうだけど、プラスチックの袋をバンバン使い捨てした上に、本当にそんなに時短になっているのかな? と疑問が湧いてくる。
漬物は本来、漬物容器で漬けていたものがポリ袋で「簡単に」作れるようになり、肉の脂で手もボウルもギトギトになるところをポリ袋の中でやれば洗う「手間が省ける」。でもそこで使ったポリ袋は一体どこへ? 時短と言ったって、たった1分か2分、ボウルと手を洗う手間を省くために、遠いどこかの海でウミガメが喉を詰まらせ死んでしまうとしたら、あまりに申し訳なくないだろうか? 私のめんどくさいのために、将来、子供たちが海水浴に行けなくなったりしたら? そして「本当はビニール袋の使い捨てはダメなんだけどねー」と、うしろめたい気分で料理している人が多いとしたら、そんなストレスは身体にとても悪いのではないだろうかとも思う。
じゃあ、どうしようか?
実はちょっと前に、これと似た内容の短い記事を自分のnoteでさらっと書き、FBにも貼った。そしたら、それを見た料理仲間の松田真枝さん──北海道で昆布の普及に努めたり、イタリア料理家として雑誌やテレビでも活躍するすごい方──が、こんなのはどう?とポリ袋を使わずにできる簡単料理のアイデアをくれた。火をつける前のフライパンの中でひき肉を練って下味をつけるおいしそうなミートソース。
なんか、おいしそうだし、道具も少なくて簡単そう。
私からも「ある有名イタリア人シェフのお母さんに教わった、びっくりするぐらい簡単だけど、なんだこれでいいのか!と私の人生を変えたベラうまトマトソース」と、「パスタ、肉、野菜料理が鍋2つでいっぺんに作れちゃうアイデア」を最後の付録ページで紹介します。
蜜蝋ラップを試す
私はポリ袋やジッパーつきプラ袋を料理で使うことはほとんどないものの、娘やワンコのオヤツを入れたり、冷凍庫に肉や野菜を保存するのに、ジッパーつきプラ袋をかなり活用していた。でもそれはまずいと思うようになって、おやつも冷凍庫も、大小さまざまなタッパーに入れることにした。タッパーもプラスチックだから、前から持っているものは仕方ないとしても、新しく買うのはガラスのものを選ぶようにした。タッパーにしてみると、おやつを入れた後は洗わないといけないけれど、洗うたびに「私ったら環境にいいことしてるじゃん」と小さな幸せを感じられるし、冷凍庫の中は袋よりもかさばるけれど、きちんと整頓されて、いい感じだ。
ラップも体積は少ないながらもプラスチックだから、できるだけ減らしたいけど、ないのは不便過ぎる、と思う人も多いだろう。私はちょっと前に、ずっと気になっていた蜜蝋ラップを買ってみた。布に蜜蝋をコーティングした蜜蝋ラップは、何度も洗って使えるし、自然素材だから捨てるときも環境に負荷をかけないのがいいところ。大小3サイズで20ユーロ(約2600円)もしたのであまりたくさん買えないな、と思っていたら、お裁縫上手な友人が「自分で作れるよ、すごく簡単だよ」という。それはアンタがお裁縫上手だからでしょ?と疑いつつネットで検索してみると、なんと!こんなに蜜蝋ラップ自作している人多かったのか、と驚くほどたくさんヒットする。YouTubeにも作り方動画がいっぱいあった。
というわけで、私も実際に作ってみた。お裁縫は苦手な私も、あっという間に楽しく簡単に作れた。蜜蝋はAmazonで買えるし、余り布などでいろいろな柄を作ったら、冷蔵庫の中がカラフルになって楽しい。電子レンジには使えない、生の肉や魚を包んだりはしないほうがいいなどあるからラップをゼロにはできないにしても、使う量をかなり減らすことはできる。ラップだとカチカチになったりすぐカビていたパルミジャーノチーズの塊が、おいしいまま保存できて私はとてもご機嫌だ。
和食よりもずっと簡単なイタリア料理を
イタリアに住んでイタリア料理に関わっている私からは、「おしゃれ」というイメージのイタリア料理を、「簡単」「手抜き」という角度から真似してみるのはいかがでしょう、とご提案したい。えー?イタリアンって簡単なの?と思う人も多いかもしれないが、日常のイタリアの食卓はとてもシンプルだ。たとえば娘が小さかったころ、たんぱく質に緑黄色と淡色野菜と、なんて神経質に料理をしていた私を脇目に、娘の友達の働くお母さんたちは、今日のご飯は素パスタと茹でたインゲンにハム、などと豪語していた。それでもその子は背も高く、健康に育っていた。なんだ、それでいいのかよ、とがっかりしたのを覚えている。
一方で日本の食事は、品数が多くて、作る人の手間はイタリア料理に比べて格段に多い。だからこそ栄養的に優れていて、世界でも人気が高まっているのだけれど、毎日作るのはとても大変だ。品数が多ければ洗い物だって増える。時短したくなるのも当然だ。
日本の家庭で素パスタはさすがにブーイングを受けるかもしれないけど、たとえばトマトソースのパスタ、茹でたブロッコリーと茹でたチキン。忙しい平日だったら、イタリアではこれで全然オッケーだ。大きなお鍋にお湯を沸かしてチキン、ブロッコリー、パスタを順番に茹でれば、鍋はトマトソースと合わせてふたつですむ。プラごみを減らした自分へのご褒美に、ちょっといいオリーブオイルと粗塩を買ってみる。ブロイラーでなくて地鶏のチキンを買ってみる。そしたら面倒な調理をしなくたって、グッと料理の味は上がる。毎日完璧に栄養満点じゃなくたって、どうってことない。そんなゆるい気持ちでいれば、時短しなくても焦ることなく、環境にも自分にも優しい暮らしができるんじゃないだろうか?
そんなわけで、プラ削減アイデア教えてくださーい!
最後に一句。「時短主婦、そんなに急いでどこへ行く」。
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