女子高生のラブレター、伊集院光に届く。『らじおと』出演で心の壁を壊してくれた言葉(奥森皐月)

2021.1.15

ずっとラジオだけを聴いていた小学生の私へ

「ラジオ」「お笑い」「これまで」「これから」と事前の資料の内容がかなりボリューミーだったので、さすがに全部は話せないだろうと思っていた。しかし実際は満遍なくすべて触れていただけて、改めて「本物のラジオパーソナリティはすごい!」という感想を抱いた。「すごい」ことなんてわかり切っていると勘違いしていたが、目前にするとその高い技術と安心感、温かさ、優しさ、威厳が桁違い。その偉大さを痛切に感じた。

あまりにも楽しく尊い時間は一瞬で終わってしまう。短いながらも、濃い時間を過ごせたことは何よりの喜びであった。

改めてお礼の挨拶をしようと、席を立ち伊集院さんに近づくと想定の1.75倍くらい大きくて驚いた。最後の最後に抱いたのは「大きい!」という感想。この感想が出たのも目の前にしてお会いできたからだな、とうれしく思った。

奥森皐月
憧れだったTBSラジオの看板前で

出演が終わりすぐTBSラジオを発ったのだが、帰り際にマネージャーさんに懇願して写真を撮ってもらった。TBSラジオの看板。これも私にとっては夢だった。

目覚めてから寝るまで、ずっとラジオだけを聴いていた小学生の私へ。憧れの場所で写真撮れるよ、楽しみにしていてね。

初心者もベテランも、ラジオ愛はみな平等

20年前の若かりし自分を懐古して語りかけ、長年の夢がやっと叶ったことを伝える感動的文章で終わり。にしたいところであるが、16歳の私にとってはたった5年前のこと。

大人からすると「つい最近じゃん。」と思うのだろうが、少しだけ反論したい。数字で表せる年数の分ではなく、言葉にできない強く熱い愛の気持ちがこの一連の出来事のうれしさをより大きくしてくれている。

昔からずっと伊集院さんのラジオを聴いている人からすれば、私はまだまだビギナーだ。けれど、愛の強さはみな平等だと思う。今日からラジオを聴き始めた人だって、誰よりラジオを愛していると言っていいだろう。

奥森皐月
奥森皐月

初心者もベテランも、それぞれが没入して閉塞感を味わいながらも各々の楽しみ方で聴ける、そんなラジオが好きだ。そして、リスナー同士に見えない結束力があるラジオが大好きだ。

こうして記事を書くたびに、自分がラジオを深く深く愛していることに気づかされる。素敵なキッカケを作ってくださったQJWebさんには足を向けて寝られない。ところでウェブにおける方角とはいったいどの向きなのだろうか。考えてもわからないので、今日からは横にならないこととする。

またいつか、伊集院さんに会えることを願い胸を高鳴らせていれば、睡眠の犠牲なぞ取るに足らない。夢を叶えるラジオ変態の物語はまだまだつづく。

奥森皐月の「クイックジャーナル」は毎月1回の更新予定です。

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