2020年春、放送中断、延期などが続出したテレビドラマ界。9〜10月スタートの秋ドラマからようやく足並みがそろってきた感もあるが、撮影条件など、コロナ禍の影響は大きいようだ。ライター・大山くまおは、コロナを題材として果敢に取り入れる2本に注目する。
どちらも恋愛ドラマ
偶然かもしれないし、必然かもしれないが、秋のドラマで新型コロナウイルスの感染拡大を強く意識したドラマが2本ほぼ同時に放送されている。
波瑠主演の『#リモラブ 〜普通の恋は邪道〜』(日本テレビ/水曜夜22時)と有村架純主演の『姉ちゃんの恋人』(フジテレビ系/火曜夜21時)だ。前者は朝ドラ『スカーレット』などを手がけた水橋文美江、後者は朝ドラ『ひよっこ』(共にNHK)を手がけた岡田惠和と、いずれも手練の脚本家による意欲作。タッチは多少違うが、どちらも恋愛ドラマという共通点がある。

通常、ドラマの企画から放送までには1~2年かかると言われている。そう考えれば、コロナの影響を受けたドラマ企画が今秋に放送されるのは異例のスピードだ。それには今年の春先にドラマの制作が完全にストップしたことが関係している。このときは再放送で糊口をしのぎつつ、いくつもの「リモートドラマ」が特急で制作されて放送された。少人数、小規模での撮影など、短期間でのドラマ制作のノウハウを積んだからこそ、今回のスピード制作が実現したのだと考えられる。
もうひとつ、異例のスピード制作を実現させたのは、ドラマ制作スタッフの強い気持ちだ。『#リモラブ』の櫨山裕子プロデューサーは、〈『コロナという事態が今を生きる人たちにどういう気持ちを生んだのか』というドラマがあっても良いのでは〉〈テレビ屋として一回、コロナと格闘してみたかった〉と強い意欲を語る(『ORICON NEWS』10月14日)。『姉ちゃんの恋人』の岡光寛子プロデューサーも〈大変な状況ではありますが、見てくださる皆さんにとって希望と再生のドラマとなるよう、キャスト・スタッフ一丸となり、一つ一つ丁寧に作っていけたら〉と語っていた(『MANTANWEB』9月2日)。

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