小池都知事ほか3候補が答える同性パートナーシップ、ヘイトスピーチ対策
2020年7月5日(日)に行われる東京都知事選挙を前に、「6月27日 わたしの一票、誰に入れる?都知事選候補に聞く10の質問 #都知事選候補討論会」と題した討論番組が、「Choose Life Project」のYouTubeチャンネルでライブ配信され、候補者4名が出演した 。各候補者は、どのような東京都を目指しているのか、ダイバーシティと関連づけながら語った。本記事では、番組内の各候補の発言を抄録する。これからの世代が一票を託せるのは誰か。
出演者(届出順)
山本太郎(れいわ新選組)党代表
小池百合子(無所属 現)(元)防衛相
宇都宮けんじ(無所属)(元)日弁連会長
小野泰輔(無所属)(元)熊本県副知事
司会:津田大介
都政においてどのようにダイバーシティを実現するか
津田 ダイバーシティという点で、知事になられたらみなさんはどういった都政を作り上げていきたいのか?
山本 まず他者を認める。自分以外の人たちを認め合うことの根本になるのは、経済的安定が必要だと思っています。混乱した世の中で、どういう苦境に立ったとしても、東京都は絶対に救ってくれる。どんな手を使っても都民を救うんだという気概のある人に、私は都知事になっていただきたい。それが担保されてからの多様性になっていくんだろうと。
ヘイトスピーチに対して規制をするのは、私は必要だと思っています。それ以外にもやらなきゃいけないことはいっぱいある。誰と結婚しようが、そんなことは、政治権力に何を言われることもないんです。みんながやりたいように、誰かを傷つけるわけではなく、自分らしく生きることをどう行政として支えられるか。その根本的な部分を積み上げていく必要がある。その基礎となるのは、経済的安定。それをまずやっていきたいと思っています。
小池 以前、ダイバーシティというと、それはどこの駅にあるのかね?と言われたことがありました。男性女性、それだけではありません。障害のあるなしもそうであります。国、さまざまな帰属するところの問題。これを超えてこそ、力になるんだと。一本足打法というのでは、日本は危ないです。ですから多様な方々が自己実現ができる東京、それを目指して参りました。女性政策も、かつてないスピードで、内容で進めて参りました。シニアの方も、子供さんも、その力を活かせるということから、これまでもさまざまな都税について3500億円の圧縮・事業の見直しをして、健全な財政を進めてきたのも、それらの政策を実現するためであります。東京大改革2.0、さらに進めて参ります。
宇都宮 最近、ZoomでLGBTの方と対談しましたが、その方たちが一貫して言っているのは、「自分たちは社会的に存在しない存在になっている」と。「制度として認めてもらいたい」と強く言われるんですね。東京都内では、渋谷区と世田谷区にパートナーシップ制度ができましたので、そこで自分たちが認められたという感じを持っている。でも東京都内は引っ越しが多いですから、他の区に行ったとたんにそういう制度の保障がなくなるわけです。LGBTの方は、東京都こそがパートナーシップ制度を作ってもらいたい、すべての市や区にできない限り、移転するとその権利がなくなります。だから東京都がそういう制度を作る。そのことによって、国を動かすことを期待しています。
ご承知のとおり、ヨーロッパでは同性婚法はできています。アジアでは台湾でできています。これは世界的な潮流なんですね。だからもし小池さんが、ダイバーシティというようなことであれば、世界の最先端を行くような制度をぜひ東京でも取り組むべきじゃないかと思っています。
小野 私も同性パートナーシップ制度はもちろん進めるべき。しかも、費用なしで、届出ができる、証明書ができるぐらいまで、東京は世界の都市として進まなきゃいけないと思います。
そして、今の世論はすごく分断されていますよね。自分自身がどういう思想を持っているのかというのを、みんな調べて、そしてひとつのツイートで判断してしまうようなところがあります。でも私は熊本県の副知事をやっていたときから、一人ひとりにお話を聞いて、党派とか関係なくお話を聞いてきました。一人ひとりに向かって、知事はしっかり正面から向き合う。色をつけて、最初から予断を持って話すんではなくて、それぞれの立場を尊重して進んでいく。それこそが、丁寧にやっていくダイバーシティなのかなと思いますので、この姿勢はずっとつづけていきたい、一生つづけていきたいと思います。
各候補者への10の質問の回答はこちら
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