ラジオはまだ機能しているのか?(川田十夢)

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J-WAVEというラジオ局、ナビゲーター、リスナーの不文律。

渡部さんについて生放送でコメントしているとき、ああこんなこと前もあったなと思い出した。ショーンKさんが経歴詐称をすっぱ抜かれて、レギュラー番組を追われることになったタイミング。

多くの番組、ナビゲーターがこの件に触れなかった。まだJ-WAVEで番組を持たせてもらって間もないこともあり、あえて触れないということで関係各位の傷口を広めまいとする不文律を理解していなかった。確かに経歴詐称は社会的に罰せられるべきだけど、最後に自分の声でリスナーに謝罪したことについては勇気のある行動。立派だったと思う。再出発は並大抵の苦労ではないけど、またゼロからがんばってほしい。こんなニュアンスを、ラジオで伝えた。

そして、やっぱり自分の声でリスナーに謝罪しない渡部さんは、卑怯だとも感じた。精神が落ち着いたら、仕事復帰する前提がなくても、リスナーそして局に詫びてほしい。存在と不在を支えてきたスタッフたちにも、感謝とお詫びの言葉を届けてほしい。それがあるだけで、少なくともラジオ関係者はまた耳を傾けるはずだ。

ラジオが機能しつづけるために必要なことは、リスナーの主体性。

それにしても、『GOLD RUSH』ふたり目のパーソナリティ代役となったおぎやはぎの矢作兼さんが、放送前日のTBSラジオのレギュラー番組『おぎやはぎのメガネびいき』で、わりと丁寧にFMラジオへの憧れを前振りしていたのに、とんねるず石橋貴明さんが乱入してきて変な感じになったのは笑った。

ラジオはどこか、予定調和ではない生の言葉とリアクションを伝える時間があるべきだ。職員室から帰って来たときのあの感じ、教室の温かいニュアンスを留めておくべきだ。そうでないと、リスナーの弱いところを守ることができない。常識の担当者には、拾うことができない小さな声があるのだ。

検閲のためのラジオよりも、共謀のためのラジオのほうが愉しい。不快に思う発言を耳にしたリスナーは、当事者に意見を届ければいい。一人称を大きくして、まるで国民全員が不快に思っているかのような報道には耳を傾けなくていい。ラジオまで息苦しいと、社会の閉塞感は増すばかり。リスナーは主体性を持って、ゲラゲラ笑ったり、時に涙したり、怒ったり、しましょう。僕とはまた金曜の夜、20時にJ-WAVEでお会いしましょう。


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