出版不況も関係ない!ギャル雑誌が好調な理由とは(egg編集長・赤荻瞳)

2020.3.16

構成=いつか床子 編集=森田真規


書店の閉店が相次いでいる。ジュンク堂の京都店と名古屋店の同時閉店は記憶に新しく、全国の「知の拠点」が失われつつあると嘆く声も多い。閉店の理由には、出版不況や若者を中心とした活字離れなども挙げられるなか、あえてギャル雑誌『egg』を紙媒体で復刊させた編集長の赤荻瞳さん。

10代を中心にファンを掴み、売れ行きは好調で、1週間で完売するほどだという。現在の状況をどう感じ、なぜ今「紙」にこだわるのか――。


出版不況は『egg』の敵じゃない!

書店がどんどん減っているのは肌で感じています。地元でめっちゃ通ってた書店もいつの間にか閉店していてなんとも言えない気持ちに……。私自身、気づいたらほとんど書店に行かなくなっていました。うちの雑誌が出るときや、知ってる子の写真集が出たタイミングで立ち寄るぐらいです。

私が小学生のころは、友だちと『egg』や『Happie nuts』『JELLY』『Popteen』といったギャル雑誌をこっそり学校に持ち寄って、放課後に回し読みしていました。エロ企画はそっこーでチェックしてましたね(笑)。マンガも大好きで、高校生くらいのころまではしょっちゅう新刊書店や古本屋に通っていた覚えがあります。

『egg』は2014年に一度休刊しましたが、私が編集長として2018年3月にWEBで復活させて、2019年5月に紙の雑誌として戻ってきました。そして今月、復刊第3号を刊行したばかり。「雑誌が売れない」「若者の活字離れ」という声も聞こえてきますが、やりにくいと思ったことはまったくないですね。発行部数は非公開ですが万単位。いつも発売後1週間くらいで完売になっています。前号のデータで見ると、読者の年齢層は16〜20歳が44%、次に多いのが11~15歳で34%。若い子がたくさん手に取ってくれています。

それに今、私のまわりではいろいろな雑誌が復刊している印象です。4月には2016年に休刊したセクシーな姉ギャル系雑誌『Happie nuts』が、私の会社を母体にしてWEBで復活。『egg』で一緒に編集をしていた同僚が編集長を務めます。「軌道に乗ったら『egg』みたいに紙の雑誌も出したいね」って話しているんです。グループ会社では10代向け雑誌『TEENS Magazine』の発売も決定しています。こっちはギャル系ではないんですが、10代に人気のモデルやインフルエンサーの子を集めた媒体です。

中高生から届く「早く雑誌で復活してほしい!」

そもそも『egg』をWEBでやるとなったときから、「紙で復活させて歴史作りたい!」って編集部ともモデルとも話していたんです。1年以内に紙媒体にするのが当たり前の目標としてありました。どんなに出版不況だと言われていても、モデルとしては自分が載った雑誌がコンビニや書店で売られているのってステータスなんです。

WEBでの発信は自分たちでもちゃちゃっとできちゃうことは、普段からSNSで発信している彼女たちはじゅうぶん理解しています。でも、紙で本を出すのはコストもリスクもかかるし、自分だけではできないこと。「毎日編集部で作業してもいいんで、マジ復活させてほしいです!」っていうめちゃくちゃ熱いエグモの子もいました。

それに中高生くらいの子たちからも「早く雑誌で復活してほしい!」ってメッセージが届いていたんです! 彼女たちの様子を見て、まだ紙の雑誌の需要ってあるんだなと早い段階で気づけたのはよかったと思います。WEBを始めて1年ぐらい経ったとき、紙で復活するためにツイッターでリツイート企画をやったときも、ソッコーで目標の1万リツイートを達成したんです。

期限を1週間に設定してたんですけど2時間ぐらいで達成できて、紙で復活してほしいって思いがみんな強いんだと驚きましたね。もし8000リツイートくらいで止まっちゃったら、私が2000個アカウント作ろうと思ってたぐらいなんで(笑)。このスピード感なら雑誌も絶対成功すると確信できました。

若い子にとって雑誌や本はグッズ感覚!


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赤荻 瞳

(あかおぎ・ひとみ)平成8年9月6日生まれ、25歳。埼玉県出身。高校1年のころから渋谷の高校生サークルで活動。高校中退後、平成27年に広告制作会社に入社。平成30年3月に『egg』をウェブで復刊させ、編集長に就任。現在は“渋谷女子インターナショナルスクール”という英会話、動画制作など、社会ですぐ使え..

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