長濱ねる×上白石萌歌「なにがあっても離れないでいてくれる」同世代の友人、ふたりの特別な関係性
タレント・俳優の長濱ねるを80ページにわたって特集している『クイック・ジャパン』vol.163(2022年10月27日(木)から順次発売)。「同世代がどんなふうに生きているのか知りたい」という彼女たっての希望で、芸能界/一般社会を問わずさまざまな同世代との対話が実現した。特集内では、友人であり俳優の上白石萌歌との対談も実現。2人の共通点や仕事観についてじっくり話す時間となった。
「自分をさらけ出すことが苦手」だと言う長濱ねるが唯一心を許しているのが、俳優の上白石萌歌。なんでも言える友人がいるからこそ、刺激を与え合い、新しいことにも挑戦もできる。対談では、まるで放課後のおしゃべりのようなふたりの素の姿が垣間見えた。
長濱ねるが表紙を飾る『クイック・ジャパン』vol.163(2022年10月27日(木)から順次発売)掲載の長濱ねると上白石萌歌の対談の一部を特別に公開。
大人になってからの友達ってすごく特別
長濱ねる(ながはま・ねる)
1998年、長崎県生まれ。2015年、欅坂46のメンバーとしてデビュー。2019年にグループを卒業。読書家で知られ、書籍情報誌『ダ・ヴィンチ』にて現在エッセイ連載を執筆。TVやラジオのMCや、NHK・SDGsキャンペーン『未来へ17アクション』PR大使を務めるなど幅広く活躍中。2022年10月から放送のNHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』に山中さくら役で出演中
上白石萌歌(かみしらいし・もか)
2000年生まれ、俳優。2011年、第7回「東宝シンデレラ」オーディションでグランプリを受賞し、デビュー。主な出演作に、映画『子供はわかってあげない』、ドラマ『義母と娘のブルース』『金田一少年の事件簿』、連続テレビ小説『ちむどんどん』など。adieu名義で歌手としても活動中
上白石 今日は呼んでいただいて、ありがとうございます。ねると対談できること、すごくうれしいです!
長濱 意外とお仕事で一緒になる機会がなかったもんね!
上白石 うん。インタビューで「仲の良い芸能人はいますか?」って聞かれたら、必ずねると上白石萌音の名前を挙げてる。
長濱 うれしい! 私も「萌歌ちゃんです」って言ってる。
上白石 それぐらい親密だと思ってるし、なんでも言い合える関係性です。
──いつから仲が良いんですか?
長濱 去年の5月ぐらいにラジオで共演して、そこから急激に仲良くなりました。
上白石 私は初めて人と会うときって「この人は自分と似てるかな?」とか「警戒するタイプの人かな?」とか、いろんなアンテナが自分の中にあるんですけど、ねるは「あ、この人はいける!」って。それは本能的なものだと思うんですよね。不思議と遠慮もいらなかったし、純粋に「この人のことを知りたい」と思ったのが最初の印象でした。
長濱 こういう仕事をしていると、連絡先の登録件数は増えていくんですけど、いざというときに連絡できる人はなかなかいなくて。「話を聞いてもらいたいときに相談できる人がいない」と思っていたら、萌歌ちゃんと出会ってビビッと来ました。
上白石 腹を割って話せるようになるのって結構時間がかかるけど、すぐだったね。
長濱 本当に。私は秘密主義で、他人に自分をさらけ出せないんですけど、萌歌ちゃんだったらなんでも言える。この歳になって、そういう出会いはめずらしい。でも萌歌ちゃんは仕事上、同世代の人と共演する機会も多いよね? そのときって仲良くなる?
上白石 仲良くはなるけど、作品が終わってからも会うかどうかは、本気で仲良くならないと難しいかな。仕事と私生活って分けてしまいがちだけど、ねるに関してはどっちにも入ってきてほしいっていう感じがして。そういう存在は私にとってもめずらしいです。
長濱 クラスメイトだったらお互いが知ってる人の話題が中心だけど、相手の話の登場人物と会ったことがないのは、いわゆる学校の友達と違うところだよね。萌歌ちゃんには萌歌ちゃんの世界があって、私の知り得ないところがあって。
上白石 そうだね。学校の友達って、電車の車両にたまたま乗り合わせたような感じだと思う。学生のころに友達だと思っていた人も、なかなか会わなくなるじゃん? それって当たり前なのかなと思ってから心が軽くなったし、こういう素敵な出会いがあるから、大人になってからの友達ってすごく特別だなって。
長濱 そもそも、人のことをこんな純粋に好きになるのが新鮮で。萌歌ちゃんがやってることを近くで見ていたいし、表現者としてのリスペクトもある。それこそadieuのライブを観に行ったとき、あまりの素晴らしさに感動して。同世代でここまで自分の好きなものを表現したり、それをお仕事にもしてて「この人のことをもっと見たい」と思った。
上白石 ねるも自分の好きなものとか、自分のフィールドをよく理解していて、一つひとつ丁寧に仕事を選択しているのがわかる。私は、ねるの影響をすごい受けてて。お互いの仕事にいい感じに作用してるなって感じています。
──影響っていうのは?
上白石 お芝居の仕事はどちらかというと受け身だと思っていて、役に向かって自分が歩み寄るんです。逆に、ねるの取り組んでることは、ゼロから生み出すものが多いと思うんですけど、そこへの強い覚悟みたいなものを感じる瞬間があって。ふわっとしたイメージを持ってる方もいらっしゃると思うんですけど、この子の中身は、心の中に獣を飼っている“オトコ”ですよ。
──オトコ!?
上白石 しかも、さんずいの“漢”ですからね(笑)。仕事でも、絶対に曲げない信念をしっかり持ってる。
長濱 ふふふ。そういう部分を見せることができるのは身内か萌歌ちゃんしかいないですね。
上白石 仕事をする上で、どうしても妥協が必要なときってあるじゃないですか。私もねるみたいに「絶対にこれだけは曲げません」って確固たるものを持ちたいですね。
長濱 萌歌ちゃんは好きなことを表現する一方、頑なにこれしかやらないっていうのがなくて。いろんなことに興味を持っていたり、新しいことにも果敢に挑戦する。その身軽さがとってもいいなと思う。私はつい得意分野だけをやりたくなって「新しくなにかをやるのは怖いな」とか「この年齢で失敗したりとか怒られたり、凹むのって嫌だな」と思うんですけど、挑戦してみようかなと思えるのは萌歌ちゃんがいるから。なにがあっても離れないでいてくれるだろうっていう信頼が、私を新たなところへ飛び込みやすくしてくれていますね。
『クイック・ジャパン』vol.163
『クイック・ジャパン』vol.163(2022年10月27日(木)から順次発売)の長濱ねる特集では、上白石萌歌との対談インタビューのフルバージョンを掲載。
そのほか対談企画では、同い年でともに10代から第一線で活躍する写真家・石田真澄とのフォトセッションも収録。また、日本全国の同世代33名が、長濱ねる自身が考えた質問に回答するアンケート企画も実施した。
そして、長濱ねるの6500字にわたるロングインタビューも掲載。特集を通じて同世代の若者たちの真摯な「声」と向き合った彼女に、今の自分の生き方や価値観を正直に言葉にしてもらった。長濱ねると同世代の「今」を記録した大規模な特集となっている。
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