有名アーティストを虜にする花耶が、“ホーリーボイス”を通じて届けたい想い「優しい歌手になりたい」

2022.4.2

文=菅原史稀 撮影=澤田詩園 編集=田島太陽


一青窈が作詞、マシコタツロウが作曲、武部聡志が編曲を手がけたデビューシングル「白馬の王子と薔薇色の私」で、今年1月にデビューした花耶。その美しく透明感のある歌声は“ホーリーボイス”と称され、一青窈は「人の心に沁み入り浄化されて行くような神聖な歌声」、またジャニス・イアンは「私は彼女の歌声が深みと切なさの倍音を持つと同時に、魅力的に純真であると感じました」と評すなど、数々の有名アーティストから支持を集めている。

今回は、そんな彼女による初のレギュラーラジオ番組『花耶の耳たぶ』(FM NACK5 毎週土曜日 5:20~5:30)初回収録直後にインタビューを敢行。歌を通じて届けたい想いについて聞いた。


「歌があるから生まれる気持ちがある」

花耶

──初めてのラジオレギュラー番組収録、お疲れ様でした! 「トークがあまり上手でない」と仰っていましたけど、すごく楽しい内容でした。

花耶 ありがとうございます! ラジオ番組は、今まで何度かゲストに呼んでいただいたのですが、うまく話せたことがなくて。でも、自分のレギュラー番組が決まったと聞いたときはすごくうれしかったですし、今日はとても楽しかったです。

──デビューされてからさまざまな活動が始まっている最中だと思いますが、今日はそんな花耶さんの魅力に迫っていければと思います。まずは、歌手を志したきっかけから教えていただけますか。

花耶 5歳からピアノをやっていて発表会に出ることもあったのですが、そこで歌の発表をしている子たちもいたんです。ピアノを弾くことにすごく緊張しているなか、歌ってる子たちはとても楽しそうに見えたのがうらやましく感じて、私も歌いたいと思うようになりました。

──歌ってる人たちを見て、楽しそうと感じたんですね。

花耶 そうなんです。ピアノでも歌でも、ステージに立って聴いてもらうということには変わりないはずなんですけど、ピアノって観客席から見ると横向きで演奏するじゃないですか。でも歌うときは聴いている人たちの顔を正面から見られるから、より自分の気持ちを直接伝えられるように感じたのかもしれないです。

初めて人前で歌ったときは、聴いている人たちの顔がニコニコしているのがうれしくて、とても楽しかったのを覚えています。

──以前「これまで自分がいろいろな場面で歌に助けられてきたので、私の歌が少しでも皆さんに寄り添って、日々の生活などで力になれたらと思います」と仰っていましたが、歌で人と通じ合いたいという想いが出発点となったのですね。

花耶 はい。生きていると孤独を感じるときもありますけど、そんなときに歌を聴いて、歌手の人が届けたい気持ちが自分に届いているんだって思うと寂しくないですよね。逆に自分が歌うときも、その歌があるから生まれる気持ちがあって、その気持ちがあるから寂しくない。

花耶

──そういった歌の素晴らしさを教えてくれた歌手として、どんな方が思い浮かびますか?

花耶 本田美奈子.さんです。中学校のときに読書感想文を書く課題が出されたときに、図書館でたまたま手に取ったのが『天に響く歌─歌姫・本田美奈子.の人生』っていう自伝だったんですが、それを読んで、歌と隣り合わせの生き方とか歌への向き合い方にすごく憧れて。特に「アメイジング・グレイス」は、本田美奈子.さんが歌うからこそ生まれるパワーがあって大好きです。

ほかにも、私はこれまでいろいろな歌手の方々にいっぱい支えられてきたので、今度は自分が支える立場になれればいいなと思って本格的にデビューを目指しました。

──どのようにデビューへと至ったのでしょうか。

花耶 歌手になるためにオーディションを受けつづけていたのですが、中学3年生のときに『全国童謡歌唱コンクール』で1位になり、そのときのステージを観たテレビ関係者から声がかかってカラオケ採点番組や『NHKのど自慢』に出るようになったんです。そこから、今の事務所の方がスカウトしてくださったという流れでした。

オーディションを受けつづけていたころは、家族からも「歌手なんて無理なこと言ってないで、しっかり勉強しなさい」と言われていたんですけど、今となってはみんな本当に応援してくれています。

一青窈が紡いだ言葉に感動

──デビューシングル「白馬の王子と薔薇色の私」の制作陣もとても豪華ですし、まわりの驚きも大きかったでしょうね。作詞を手がけた一青窈さんは、花耶さんへ直接インタビューした内容を反映させたのだとか。

花耶 そうなんです。今までの私の人生についての質問を、一青窈さんに投げかけていただいてでき上がった曲です。私自身は特に難しく考えず、ただ楽しくおしゃべりをさせていただいたなかで、そこから一青さんがいろいろな要素を拾い上げて言葉に落とし込んでくださって。

この曲は私自身の初恋がテーマになっているので、でき上がった歌詞を初めて見たときはやっぱり恥ずかしい気持ちもありましたけど、自分の気持ちが一青さんの言葉に変換されて戻ってきたこと自体がすごくうれしかったです。

──素敵な曲ですよね。そういえば、この「白馬の王子と薔薇色の私」が披露されたデビューイベントのときに、予定されていたものとは違う曲が流れてしまうといったハプニングがありました。そんななか、デビュー間もない花耶さんが堂々と対処されていた姿が印象的に映っていて。

花耶 堂々としてるなんて一回も言われたことないです!(笑) むしろまわりからは、「もっとちゃんとしたほうがいいよ」と注意されます。大事な予定があって目ざましかけてもずっと寝ちゃうくらい、ほんっとうに何もできなくて親や友達からもすごく心配されます。なので、必死で対策して迷惑をかけないようにしているんです。

花耶

──普段はのんびりしているけどステージに立つとスイッチが入る、そのギャップも花耶さんの魅力のように感じました。それでは最後になりますが、今後の意気込みを語っていただけますか。

花耶 ちょっと聞いてみたいことなんですけど、「今後の意気込み」を聞かれたときって、皆さんどうやって答えていらっしゃいますか……? いつも「今後の意気込み」を聞いていただくときに、どうやって答えていいか本当に思い浮かばなくて、自分って本当に何も考えていないんだなって。

──そんなことないと思いますよ! むしろ心から考えているからこそ、そこに当てはまる言葉が見つからないのかもしれませんよね。

花耶 そうなんですかね……でもやっぱりデビュー曲を聴いていただきたいのと、多くの方々にとって希望や支えになれるような、優しい歌手になれたらいいなと思っています。

──とっても素敵な意気込みだと思います! ちなみになんですけど、先ほどのラジオ収録で「趣味はアニメ観賞」と仰っていましたが、アニメの主題歌を歌ってみたいなと考えられたことはありますか? もしそうなら、それも「今後の意気込み」になるかのかな?と。

花耶 ああ、それは本当にやってみたいです!

──特に好きな作品ってありますか? オファーが来ることを願って、ぜひ言っていきましょう。

花耶 私は、特に『名探偵コナン』が大好きで、どんなに忙しくても毎日ずっと観ています。コナン観ながらお菓子とか食べているときが、一番「生きてる」って感じる瞬間ですね(笑)。劇場版も毎回楽しみ過ぎて、公開日が近くなると希望にあふれます。確かに、いつかコナンの主題歌が歌えたらすごくいいですね……それもひとつの大きな目標にして、これからがんばっていきます!

【関連】伊集院光と奥森皐月のラジオ対談「思ったことを全部言う」リスナーとの信頼関係、ひとりしゃべりのコツを伝授


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菅原史稀

(すがわら・しき)編集者、ライター。1990年生まれ。WEBメディア等で執筆。映画、ポップカルチャーシーンの分析を主な分野とする。

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