社会現象を起こした日本最大級のオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』で、新たに“国民プロデューサー”によって選ばれた11人組グローバルボーイズグループ「INI(アイエヌアイ)」。
K-カルチャーフェスティバル『KCON:TACT HI 5』や音楽番組『シブヤノオト』(NHK)、『CDTV ライブ! ライブ!』(TBS)へ出演、デビュー前に雑誌の表紙を飾るなどすでに話題沸騰中の彼らが、1stシングル『A』を引っ提げて2021年11月3日ついにデビューした。
ここでは『A』リリースを記念したINIのインタビューをお届けする。それぞれがINIのメンバーとして担っていきたい役割やパフォーマンス、MINI(INIファンの呼称)への想いについてなどを語ってくれた。
感謝を忘れず前向きに
取材が行われたのは10月、都内某所のスタジオにて。ガランとしたスタジオを通り抜けて奥へと進んでいくと、わずかな休憩時間で弁当を食べたりスマホをいじったり、思い思いに過ごすINIの11人がいた。仲よさそうにスマホをいじっている西洸人と松田迅、じゃれ合っている藤牧京介と池﨑理人。普段から仲のよい11人という事実が、このたった数分で伝わってきた。
この日は、インタビュー → 撮影の順で取材が行われるということで、インタビュー中には前髪にヘアクリップをつけているメンバーも。「取材、始めます」とスタッフから合図があると、元気よく「お願いします」の声が響き、各々の席に着いた。体育座りのようにちょこんとソファへ腰をかける髙塚大夢、姿勢よく背の高いイスに座る佐野雄大、足をガッと開いて手を膝に置いて話を聞く後藤威尊。座り方ひとつを取っても、それぞれのキャラクターが表れている。
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──改めてデビューが決まったときの心境をお伺いできますか?
松田迅 7位でデビューメンバーとして呼ばれたとき、めちゃくちゃうれしくて心の底から喜びを感じました。僕は初回の順位発表で47位で、そのあともまったくデビュー圏内に入ったことがなくて。ファイナルの前日も緊張で眠れず「明日で終わっちゃうんだな」「デビューできなかったら、どうしよう」って考えていたんです。自分がデビューできるか不安でしたけど、応援してくれているファンの皆さんがいたからこそファイナルに向けてすごくがんばれたし、本番で輝けた。ずっとずっと追いかけてきたものがやっと掴めたので、今は言葉で表せないくらいの達成感や充実感でいっぱいです。
後藤威尊 名前を呼んでいただいてびっくりしたし、最初に出てきたのは「なんで自分なんやろ」という想いでした。11位は一番あとに発表された順位。1~10位が決定している時点で、直前の順位が自分より高かった人が4人もいたし、ほかの練習生も強い武器を持った魅力的な人たちばかりだったんです。だから、待っているときは自信が全然なくて……。今は「たくさん応援してもらったから、ここに立っていられるんだ」と気持ちを切り替えて、感謝を忘れず前向きな気持ちでがんばっています。
それぞれが抱える今の想い
真剣にほかのメンバーの話に耳を傾けながら、まっすぐな瞳でインタビューに答える11人。それぞれの胸中がのぞけたのは、次の質問だった。
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──INIのメンバーとして、どのようにグループに貢献していきたいですか?
田島将吾 韓国合宿を経て思ったのは、もっといいポジションで(木村)柾哉君を支えていこうということ。最近、本人にも話したんですよ。そのポジショニングが難しくて、今も探し中なんですけど……。個人としては、ラップもダンスもどちらも成長していきたい。それがチームの向上にもつながると思うので、努力を怠らずがんばっていきたいです。
尾崎匠海 今はチームでできることを探しながら、できるだけ思ったことを言うように心がけています。実は今、「自分は何に貢献できているんだろう……」とすごく悩んでいるんです。デビュー前とはいえ、強みである歌をじゅうぶんに活かし切れてない感じがしてもどかしくて。もっと歌を伸ばしてINIに貢献したいし、僕をきっかけにINIを知ってもらえたら、と思っているので。
髙塚大夢 僕の一番の武器は歌なので、歌声でINIを引っ張っていきたいですし、これからやる楽曲でも自分の歌唱パートで人を惹きつけられるようにしていきたい。チームとしては、メンバーで話し合いになったとき、みんなが気づけていないひと言を提案できる存在になっていけたらいいなと思っています。
西洸人 僕はずっと「ダンス」という感じだったので、ダンスで貢献したいのは大前提にありつつ、それ以上に思うのはみんなが自分を出せるグループにするのは一番年上である僕の使命かなって。超簡単に言ったら“ムードメーカー”。居心地がよくてみんなが積極的に意見を出せたら、INIは僕たち11人でしかできない個性を持ったグループになっていくと思うので。そういう雰囲気作りをしていきたいです。
木村柾哉 僕もリーダーっていうポジションは大前提。ほかのことだと、掃除で貢献したいと思います! スタジオとかにポロッと落ちているゴミを見つけるのが特技なんです。「落ちてるよ」「捨ててね」ってメンバーによく言ってるので、掃除担当かな(笑)。
藤牧京介 掃除担当(笑)。
西 俺がまじめに答えたの、めちゃくちゃ恥ずかしいじゃん。
藤牧 自分の目標は歌・ダンス・ラップ、全部ができるオールラウンダーになること。自分の武器は歌だと思っているけど、INIのメンバーは僕が持っていない歌声を持っているので、もっともっと盗んでいきたいと思ってます。ダンスレベルが高いメンバーも多いので、もっと成長してレベルアップしていきたいですね。いずれは、ラップにもチャレンジしたいな。オールラウンダーを目指して、これからどんどんがんばっていきます。
松田 グループの最年少として、INIを知るきっかけのひとつになれたらいいなって思います。最年少は「この子がグループの最年少なんだな」って覚えられることも多いし、すごく重要な立ち位置。僕が全然踊れなかったり歌えなかったりしたら、グループとして気にしてもらえないかもしれない。逆にいえば、どんどん僕がうまくなってレベルアップしていけば、INIの人気もどんどん高まっていくはず。そのためにも、もっともっと練習をがんばりたいです。
佐野雄大 僕は歌もダンスもまだまだなので、みんなからいろんなことを盗んで成長することが、チームの成長に直結すると思っています。メンバーと一緒に毎日練習できることが、本当にまたとない機会なので。これからテレビでパフォーマンスをしていて僕がパッと映ったときに、「このチームおもしろいな」って人の目を引くくらいの大きな存在になりたいです。
許豊凡 僕がINIに貢献したいと思うポイントはふたつ。ひとつ目は、僕のボーカルが曲のスパイスになったらいいな、と思ってます。実力はまだまだなんですけど、歌のうまい3人とはちょっと違う歌い方なので。ふたつ目は、グローバル要素でグループを引っ張っていきたいです。国籍や言語のこともそうですけど、いろんな国で生活したことがあって、これまでにいろんな人や文化と接触してきているので、僕がいることでINIの多様性の幅が広がるきっかけになれたらうれしいです。
池﨑理人 僕はグループの中で、ガチラッパーを担当したいです。ラップをするからには、ヒップホップシーンに貢献できるような存在になるのが目標。「MC理人、あいつはリアルだ」「ガチやわ~!」って言われるようになりたいです。今はまだまだですけど、いずれは作曲や打ち込みもできるようになりたいし、ラッパーとしてかっこいい人間になりたいです。
後藤 センターを張れるくらい、もっとダンスを磨いていきたいです。ラップ・ボーカル・ダンスの中で一番自信があるのはダンスだけど、それでも木村・西・タジ(田島)と比較すると個性がないように感じてしまって。やっぱり3人は三者三様のかっこよさがあるし、それぞれの魅せ方を持っている。ダンスの実力が出る、踊っていないときのかっこよさもまだまだ彼らには敵わないので、もっと研究していかなきゃなと思います。木村・西・タジにはない魅せ方をできるようになったら、INIの武器をひとつ増やせるんじゃないかなって。
田島 威尊、めっちゃうまくなってるよ。みんなで練習したときの動画を観てたら、めっちゃうまくなってた。