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「三島のことを説明する係」に
──この1年、ご自身の変化はどう捉えていますか?
南條 和がちょっと抑え気味になってるな、とは思いますねえ。対・三島だったのが、対・外に広がった感覚。これまでは三島の言ったことを拾う、広げるという役割やったんですよ。でも今は外から飛んでくるものを返したり、三島のことを外に説明したりという方向になってきた。となると、僕自身が和風でいくというよりは、三島が出す和を、外の人に伝わるようにわかりやすく、現代の言葉で説明する係に変わってきたなと。「三島は今こう言ってます」とか、普通の言葉でツッコミを返すとか。それが今、ふたりで出るときの僕の役割なんかなと思います。
──三島さんの通訳のような。
南條 それに近いですね。
──では、三島さんの変化は何か感じますか?
南條 彼がこれだけ大々的に取り上げられることは今までなかったので……。自信はついてきてるでしょうね。最初はただおもちゃのようにされるがままでしたけど、慣れてきて今は「こう来たらこう動こう」と本人も思ってるんじゃないですか。うまいこと対応してるなと思います。
──三島さんのイジられぶりがうまくなってきた?
南條 三島のポンコツ感、不器用な面が、よりいい感じで皆さんに伝わり出した気はしますね。コンビ間でそこをイジってたときは、どうしても「なんでお前にそれ言われなあかんねん」という気持ちがあったと思うんですよね。でもあれだけの腕のある、錚々たる人たちに同じようなところをイジられると、三島も「ここが俺のストロングポイントなんや」と見えてきたんじゃないかなと。
奇想天外な、あれが三島なんですよ
──「三島さんのここがもっと伝われば」と思う部分はありますか?
南條 なんやろな。ライブでは時折見せていますけど、三島が仕切ったり、先陣を切って何かやったときの奇想天外さが見えたらもっといいかもしれませんね。テレビでも一度、マツコ(・デラックス)さんと有吉(弘行)さんの番組で……。
──『マツコ&有吉 かりそめ天国』(テレビ朝日)の「へぇダービー」ですね!
南條 あれが三島なんですよ。
──あのロケ、とてもおもしろかったです。
南條 あれが三島なんです。このロケのとき、ディレクターさんが僕に「三島さん、やばいっすね。南條さんちょっと下がって、全部三島さんに言わせてください」と耳打ちされたので、「あ、気づいてくれたか」と。「大丈夫ですか? ロケ成立しませんよ」と伝えたんですけど、「いや、もう行っちゃいましょう」と自由にやらせてくれて。
──そんな経緯が。
南條 放送は編集でだいぶおもしろくなってますけど、現場はもっと不思議な空間で。そうなると僕は一番動きやすくて、三島の間違えてるところを訂正していけばいいだけなんです。もう大量の、オンかオフかわからんようなセリフ、ごちょごちょ言ってんのを「やめえ」「声ちっちゃ!」「今なんて?」と……。そういうのをもっと拾えたり伝えられたりしたら、さらにおもしろくなると思いますね。
──確かに、その三島さんはもっと観たいです。
南條 あと、何人かでイジりまくったときに、三島ってすごくおもしろくなるんですよ。こないだ、アインシュタインさんとトークライブをしたんです。そしたら(河井)ゆずるさんと稲田(直樹)のふたりがもう、僕の思ってるかゆいところに全部手が届いたと思うくらい三島をイジってくれて。これを僕だけでやっちゃうと三島も嫌がると思うんですけど、先輩や同期にガンガンやってもらえると非常におもしろくなる。あの日は僕、ただただ笑ってました。
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