宇多丸に会いに星野源も登場!『タマフル』の終わりと『アトロク』の始まり

2020.1.28
タマフル_メイン

文=斎藤 岬 撮影=鈴木 渉


2018年3月31日。11年間にわたって続いてきたTBSラジオ『ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル』、通称『タマフル』が最終回を迎えた。そして直後の4月2日から、平日18~21時の帯番組『アフター6ジャンクション』がスタートした。
65年以上続いた野球中継が終わり、その放送枠で始まるという事実に、TBSラジオの大きな期待が表れている。今では『アトロク』の愛称も定着した同番組は、どれほどの期待とプレッシャーが交差するなかでスタートし、カルチャー好き必聴の地位を築いたのか――。『タマフル』の最終回と『アトロク』の初回の現場に密着した、当時のルポをお届けます。

※本記事は、2018年4月24日に発売された『クイック・ジャパン』vol.137掲載の記事を転載したものです。


終わりと始まりの記録。ラジオとともに在るということ

「めちゃめちゃいつもより遅くなっちゃって……!」
大量の荷物を抱えて、宇多丸がTBSラジオの廊下を走ってきた。2007年4月7日から続いてきた『ウィークエンド・シャッフル』572回目にして最終回となる2018年3月31日、放送20分前のことである。

3.29-20:00 新しいパートナーに宇多丸攻略法を伝授

さかのぼること2日前、TBSラジオ第6ブースでは、宇多丸不在で新番組『アフター6ジャンクション』のランスルーが行われていた。橋本吉史Pに簑和田裕介Dら、歴代の『タマフル』チームが顔を揃えた。

「この10年でTBSラジオは、カルチャーに強い局というカラーが形成されたけれど、野球がなくなった18〜21時台に、そこを打ち出してちゃんとブランドにしたいんだよ」「TBSラジオの未来を決める番組になるから」

新番組の“パートナー”となるアナウンサー5人に向けて、橋本Pがプレッシャーになりそうな言葉を次々と並べる。遅れてきた放送作家の古川耕も加わり、打ち合わせを進めながら宇多丸というパーソナリティのキャラクターを教えていく。

「宇多丸さんは“総受け”体質だから遠慮なく喋ってほしいし反論もしてほしい。『アナウンサーからツッコまれるほうがやりやすい』って、宇多丸さん自身も言っていたので」と橋本PがBL用語を使って説明すると、火曜担当・宇垣美里アナが軽く笑う。「サタデーナイトLabo」の発展型となるコーナー「ビヨンド・ザ・カルチャー」に話がおよぶと、「マニアが好きなものを伝えるんじゃなくて、もっと広く知られるべきだ!って思ってるものを伝えるコーナーだから。『マニアックですね〜』みたいな受け方はナシ」といった注意が繰り返されていた。

打ち合わせが終わり、ランスルーが開始。アナウンサーたちが交代でブースに入り、それぞれ台本を読み上げていく。「あとはもうやってみてだね」「今決めてるやり方でも、難しいってなったら即やめるから!」と橋本P&古川は繰り返していた。もはや開き直りのような腹のくくり方に、11年分の経験の蓄積が垣間見える。

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斎藤 岬

(さいとう・みさき)編集者・ライター。1986年神奈川県生まれ。編集担当書籍に「別冊サイゾー『想像以上のマネーとパワーと愛と夢で幸福になる、拳突き上げて声高らかに叫べHiGH&LOWへの愛と情熱、そしてHIROさんの本気(マジ)を本気で考察する本』」(サイゾー)など。「芸人芸人芸人」「月刊芸..

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