「高円寺は、座っても大丈夫な街」秘密のヘリ編『高円寺チャンネル』そいつどいつ市川刺身に全部聞く2

2020.11.27

市川刺身のメンバー紹介コラム「たいせつなともだち」3ニューヨーク嶋佐編、4空気階段もぐら編

『高円寺チャンネル』最年少、末弟の市川刺身が、愛すべきメンバー一人ひとりをコラムで紹介する特別企画。前回の自己紹介編鬼越坂井編につづき、ニューヨーク嶋佐編、空気階段もぐら編。

ヘリ大好き、市川刺身です
ヘリ大好き、市川刺身です

3.ニューヨーク嶋佐和也~きゃねが欲しいわ。そんで南阿佐ヶ谷に住む

子供のころ、窪塚洋介に憧れていた。
『池袋ウエストゲートパーク』『GO』『ピンポン』
僕を作ってくれた今も色褪せない大名作であります!
窪塚のようになりたくて太めのパンツを穿いて、けだるい喋り方をして、暇さえあればソフトテニス部なのに「この星の一等賞になりたいの卓球で俺は」と言っていた。
窪塚洋介が出ているだけでワクワクする。
憧れていた。


あのときの感じとよく似ている。
高円寺チャンネルの嶋佐さんはあのときの窪塚洋介だ。
なんだか惹かれるのだ。
嶋佐さんが笑うと嬉しいし嶋佐さんみたいな事をしたくなってしまうのだ。
高円寺チャンネルメンバーで喋る『高円寺なまり』と呼んでいる喋り方がある。
発音の仕方もあるのだが言葉も変化する。
「高円寺」は「えんずぃ」で「お金」は「きゃね」で「ごめんね」は「げめんね」になる。
この喋り方は元々嶋佐さんがやっていた喋り方だ。
それがみんな楽しくてえんえんと真似していくうちにこれがスタンダードになってメンバーで集まるとずっと「高円寺なまり」だ。
みんなが乱用しすぎて最近じゃもう嶋佐さんが一番なまってない。

嶋佐さんはお酒が好きでちゃんと酔っぱらう、そんで酔ったときだけ煙草を吸う。
そして僕らを見つめて「きゃねが欲しいわ。そんで南阿佐ヶ谷に住む。」と平気で高円寺裏切り宣言をしてくる。
僕らは不安になって「阿佐ヶ谷に住んだら会えなくなってしまう」「谷という字が入っている街は危ない」「阿佐ヶ谷は寒い」などの言葉を酔っぱらっている嶋佐さんの耳にねじ込んでいた。


『キングオブコント』でニューヨークさんと空気階段さんが決勝進出して高円寺チャンネルメンバーで集まってお祝いをした。
僕は今年準々決勝で落ちて悔しくて仕方が無かったのだけど「10年かかってやっといけたわ。嬉しいわ。サイコウ!」と素直に喜ぶ嶋佐さんの顔を見ると僕も嬉しい気持ちになって素直に「おめでとうございます!」と言えた。
こういう嶋佐さんに惹きつけられる。
僕もこんな風に素直に生きたい。
「あ~もう、さすぃにTシャツ買ってあげたいわ!この居酒屋で売ってるTシャツ買ってやる!待って?俺、人にTシャツ買うの初めてなんだけど!やっば!」
嶋佐さんともぐらさんのお祝いのはずだったのに、いつのまにか僕はTシャツを買ってもらった。
店を出て嶋佐さんが言った。

「優勝したら高円寺で1番高いマンションに住んで高円寺のキングになるわ」

僕は高円寺の南口ロータリーにキングの銅像が立つ日を待ってる。

(文/市川刺身)

【じゃぐら高円寺】腹空かせて濃い!ドロドロ豚骨味噌!

ニューヨーク嶋佐和也

『M-1グランプリ』決勝進出、『キングオブコント』では準優勝の実績を持つ。コンビでのYouTubeチャンネル『ニューヨーク Official Channel』も人気を集めている。

4.空気階段・鈴木もぐら

この記事の画像(全19枚)


関連記事

この記事が掲載されているカテゴリ

関連記事

高円寺チャンネル1

『高円寺チャンネル』誕生秘話「高円寺の街が本当に苦しんでるから」そいつどいつ市川刺身に全部聞く1

GAG福井俊太郎

GAG福井俊太郎「たとえどんなに売れても、僕の魂は大宮にあります」<シリーズ大宮セブン#2>

すゑひろがりず

大阪生まれ、大宮育ち。すゑひろがりず「人気ゼロ」から15年目の大逆転<シリーズ大宮セブン#1>

ケビンス×そいつどいつ

ケビンス×そいつどいつが考える「チョキピース」の最適ツッコミ? 東京はお笑いの全部の要素が混ざる

「VTuberのママになりたい」現代美術家兼イラストレーターとして廣瀬祥子が目指すアートの外に開かれた表現

「VTuberのママになりたい」現代美術家兼イラストレーターの廣瀬祥子が目指すアートの外に開かれた表現

パンプキンポテトフライが初の冠ロケ番組で警察からの逃避行!?谷「AVみたいな設定やん」【『容疑者☆パンプキンポテトフライ』収録密着レポート】

フースーヤ×天才ピアニスト【よしもと漫才劇場10周年企画】

フースーヤ×天才ピアニスト、それぞれのライブの作り方「もうお笑いはええ」「権力誇示」【よしもと漫才劇場10周年企画】

『FNS歌謡祭』で示した“ライブアイドル”としての証明。実力の限界へ挑み続けた先にある、Devil ANTHEM.の現在地

『Quick Japan』vol.180

粗品が「今おもろいことのすべて」を語る『Quick Japan』vol.180表紙ビジュアル解禁!50Pの徹底特集

『Quick Japan』vol.181(2025年12月10日発売)表紙/撮影=ティム・ギャロ

STARGLOW、65ページ総力特集!バックカバー特集はフースーヤ×天才ピアニスト&SPカバーはニジガク【Quick Japan vol.181コンテンツ紹介】