『ジョジョ』から学べるコスプレの秘訣とは?『FF』公式コスプレイヤーが明かす
ウィッグや衣装、さらにはメイクにまで徹底的にこだわり、さまざまなアニメ&ゲームのキャラクターになり切るコスプレイヤーたち。作品の世界観すらも忠実に再現し、芸術的な写真や映像作品を生み出しつづける彼女たちの創造力は、いかにして育まれたものなのか?
今回は、日本とフィリピンにルーツを持つコスプレイヤーであり、企業の公式レイヤーとして数多くのイベントにも出演しているカモミールさんにインタビューを実施。自身の創造性に大きな影響を与えたサブカルチャーを3つ、そして今現在、興味を惹かれているコンテンツをひとつ挙げてもらい、その思い出や魅力などを語ってもらいました!
人気コスプレイヤーの創造性の源泉となった“三種の神器”とは?
【COMIC】『ジョジョの奇妙な冒険』
マンガと同じくらい洋服も好きで、よくファッションショーを観に行ったりしてたんですけど、『ジョジョの奇妙な冒険』は初めて読んだときから、独特のファッションやポージングに惹かれました。コスプレをするようになってからは、メイクに関しても参考にしてる部分が多いですね。『ジョジョ』のキャラクターには独特な輪郭の入れ方や目元の表現があって、2次元のデザインを3次元で表現するコスプレにおいても活かせるので、勉強になります。
『ジョジョ』はコスプレで再現するのが難しい……という印象があるんですけど、実際にコミックスを読んでいるとどのキャラクターも内面描写を含めてすごく丁寧に描かれていて、実は感情移入しやすい作品なんです。なので、きちんと読み込めば「このキャラクターは、こういった感情でこの仕草をしているんだ」っていうことがわかって、ポーズや表情も自然に作れるようになります。衣装はメイクと同じように、“3次元であってもおかしくない形”に落とし込むことが重要。原作のデザインをそのまま再現すると全体のバランスがおかしくなるので、実際に着ても違和感のない形に調整するのが大事なんですよ。
『ジョジョ』はさまざまな分野のアーティストにも影響を与えてる作品ですが、その理由はひとえに“どの角度から切り取っても成立する完成度の高さ”にあると思います。たとえば、モブキャラクターやセリフに注目してネタにするお笑い芸人さんがいたり、独特のメイクやファッションに注目してる化粧品メーカーやファッション誌もあるんです。各方面のプロが「参考にしたい!」と思うほど、細部まで作り込まれてる。それが『ジョジョ』ならではの魅力になってます。
【ITEM】Émondaのロードバイク
父がロードバイク好きということもあって、整備の仕方を教えてもらって自分でメンテナンスしたり、小さいころから自転車には慣れ親しんでいました。どんなときでも、常に自転車が側にある子ども時代でしたね。これは父の受け売りなんですけど、「自転車はペダルを回せば進んでくれる。ハンドルを切れば行きたい道に行ける」という言葉がすごく印象に残ってます。コスプレも、最初は何から始めればいいのかまったくわからなかったけど、コツコツつづけていくうちに少しずつ好きなキャラクターを再現できるようになりました。そんな“継続することの大切さ”を教えてくれたっていう意味でも、自転車は私にとって特別な存在なんです。
ロードバイクはメーカーごとに性能が異なってて、人によって合う・合わないの差もけっこうあるんですけど、私の場合は「Émonda(エモンダ)」というシリーズの車種が一番しっくりきますね。ギアを重くしても山道をスイスイと登れるので、自分の走り方によく合うんです。最近だと自転車で出かけた先で撮った写真をよくSNSにアップしているんですけど、それを見てくださった企業様から自転車関係のお仕事の依頼をいただく機会も、ちらほらと増えてきてます。
「ロードレースに出てみたら?」と誘っていただくことも多いんですけど、転倒してケガをしたらコスプレのお仕事に支障をきたしてしまうので、当面は自分のペースで自然の中で走ることを楽しもうかなと思ってます。