TBSで毎週月曜~金曜朝8時から放送中の『ラヴィット!』の、番組初となる有観客の音楽イベント『LOVE IT! ROCK 2023』が東京・国立代々木競技場 第一体育館で開催された。
本稿では、これまで番組を彩ってきた“ラヴィット!アーティスト”たちが大集結した本イベントの模様を紹介する。
「ヒューマニティ!」で幕開け
オープニングVTRが開け、登場したのはサンボマスター。番組テーマソングの「ヒューマニティ!」が流れると、会場の熱気も一気に高まる。そして、山口隆が「『LOVE IT! ROCK』始まるよ~」と叫び、MCの川島明と田村真子、ラッピーが登場した。
MCがしゃべる横で大勢のスタッフがバンドセットを素早く片づける光景は、いつもの『ラヴィット!』。川島が「鬼撤収しています」と言うと、笑いが起こった。
メインステージが片づき、ステージ中央の階段から『Mステ』風にラヴィット!アーティストがぞくぞくと登場。ステージ上に出演者が集まるなか、ひときわ大きな歓声が送られたのは「おだみょん」ことおいでやす小田。唯一、ひとりでのステージになるおだみょんは意気込みを聞かれると「みなさんホンマに助けてください!」と、観客も一緒になって盛り上がってほしいと懇願した。
また、アーティストとしての出演がないNON STYLE石田明や、アンタッチャブル柴田英嗣らは「その他のラヴィット!ファミリー」という括りで登場。雑な紹介に柴田は「次の登場はエンディングです!」とコメントした。
『ラヴィット!』ならではの豪華な顔ぶれ
トップバッターを飾ったのは、赤坂サイファー。『スマブラ』(『大乱闘スマッシュブラザーズ』)最強を自負するKZに見取り図・盛山晋太郎が勝利したことで梅田サイファーから提供を受けた「Love it Wednesday」を披露する。さらに8人のバースが終わると、梅田サイファーも登場。番組に関連したオリジナルのリリックで会場を盛り上げた。
そのあとは、梅田サイファーが「KING」と「かまへん」の2曲を披露。『ラヴィット!』では、ラップよりも『スマブラ』を行う回数のほうが多かったKZは、「スマブラしゃなくて、ラップすることが仕事なんで」と話し、本業の実力を見せつけた。
つづいて登場したのは、ギャル曽根を中心に結成されたワンナイトギャルル。ダンスが苦手でリハーサルでも振りを間違えていたというギャル曽根は、本番での成功率についても「20%」と宣言。そのため曲中も横から見守るラヴィット!ファミリーから「がんばれ!」と声援が送られる。結果的には一カ所、振りを間違え、マイクに「間違えた!」という声が入ってしまったが、あみみこと時東ぁみからは「そねね、完璧でしたよね」とフォローされた。
また、今回は特別メンバーとして守屋麗奈(れなな)、近藤千尋(ちぴぴ)、若槻千夏(ちなな)、そしてEXITを率いた矢田亜希子(あここ)も曲の途中で登場。ギャルファッションに身を包み、ギャルメイクをした矢田の姿に、見取り図リリーも「このためだけに配信買います!」とコメント。さらに客席に手を振りながらセンターステージから移動する10人の姿を、川島は「東京コレクションの最後みたいになってる」とたとえた。
「LOVE IT! CHALLENGER」によるメドレーでは、INA SHADE(アインシュタイン稲田直樹)や田辺あやや(ぼる塾・田辺智加)らがそれぞれ個性あふれるパフォーマンス。中でも、草薙豊(宮下草薙・草薙航基)は尾崎豊の「15の夜」を力強く歌い上げ、会場を沸かせた。
メドレーの最後にはサプライズゲストとして、くっきー!扮する「丼揚」(ドン・フライ)も登場。神妙な面持ちから、「ドン・キホーテのテーマ」をポップに歌い始めると会場からは笑いが起こった。しかし曲終了後のMCでは、初挑戦のキャラクターに迷走。川島からは「二度と1万人の前で新ネタはやめてください」と釘を刺された。
次に登場したのはスペシャルアーティストの櫻坂46。丼揚のあとが櫻坂、という流れも『ラヴィット!』ならではだろう。シーズンレギュラー経験もある井上梨名が「スタジオとは違うギャップを見せられたら」と話したように、最新シングル「Start over!」で、会場の空気を一気に変えた。
この日だけは全員アーティストの顔に
人の恋バナが大好きな金曜レギュラーで結成されたファーストラバーズ。披露する「ペアーズ」には初恋の思い出を語るパートがあるため、この日はビビる大木、田辺、石田、モグライダーともしげ、そして田村アナもこのパートを担当するため参戦した。くっきー!も注目していた田村アナは、保育園のときにふたりの男の子を好きになってしまったというエピソードを披露。かわい過ぎる思い出話で会場を沸かせた。
本並健治と南波雅俊アナウンサーによる「本並VS南波」では、今回もB’zの「LOVE PHANTOM」の歌唱をかけ、1分19秒あるイントロ部分で対決。さらに今回は、勝利すると思うほうのビリビリ椅子に座り、外すと電流が流れるというかたちで、月曜レギュラーや櫻坂46のメンバーらも参戦した。
これまで番組内で行ってきた対決では本並が3連敗ということで、今回は本並が得意な「ヨーヨー釣り」で対決。実況は赤荻歩アナウンサーが務めた。本並は「ヨーヨーのケンちゃん」と言われていたほど自信があるということで、多くのメンバーが本並が勝つと予想。しかし、椅子が本並側と南波アナ側でちょうど半分になる数しか用意されていなかったため、座れなかったメンバーは南波アナ側に。
そんな状況のなか、最初にヨーヨーを獲得したのは南波アナ。そのままの勢いで次々とヨーヨーを獲得し、勝利。勢いそのままに「LOVE PHANTOM」を歌い上げる。そのうしろでは12名がビリビリ椅子の餌食に。しかし、会場の注目は稲葉浩志さながらに客席を駆け抜ける南波アナが集めた。
会場の熱が高まるなか、登場したのは学生服を着た心の光合唱団。まずは「火曜日の思い出」を呼びかけで振り返っていく。そして、アイロンヘッドの辻井亮平が指揮者として登場し、「心の光」を合唱。サビでは観客も一緒になって大合唱をした。
つづいては、MC川島率いるバンド・THE LOVE IT HEARTS。ボーカルに“ふたりな”こと櫻坂46の井上梨名&松田里奈、ギターにミキ亜生、ベースにロングコートダディ堂前透、ドラムに見取り図・盛山を迎えTHE BLUE HEARTSの名曲「キスしてほしい」と「1000のバイオリン」に挑戦。経験者の堂前、亜生はもちろん、この日のために練習を行ってきた初心者の川島と盛山も圧巻の演奏を見せた。
公演も終盤に入るなか、いよいよセンターステージにおだみょんが登場。会場からも「おだみょ~ん!」という声が飛ぶ。歌唱前のVTRでは、1万人の前での歌唱を心の底から嫌がっていたおだみょんだが、ステージでは真剣な眼差しであいみょん「裸の心」を届ける。心のこもった歌声に、会場からはこの日一番の拍手が送られた。
そして、いよいよKAZUYA SHIMASAが登場。かが屋(ギター・賀屋壮也、カメラ・加賀翔)、そして今年2月にギターを買ったばかりの屋敷裕政をバックに昨年末に『ゴールデンラヴィット!』でも披露した「Whatever」を歌った。
ラヴィット!アーティストによる最後の演目はLOVE it : Japanによる「明日があるさ」。月曜メンバーを中心に結成されたLOVE it : Japanだが、ほかの曜日のレギュラーやスペシャルアーティストも大集結し、今回の出演者全員で「明日があるさ」を大合唱した。
ラストスパートを前にあの企画も……
出演者がステージから去り、鳴り止まない手拍子が送られるなか登場したのは、なんときつね。「アニマルパラダイスをやらないと終われないでしょ!」ということで、地獄の企画・アニマルパラダイスが行われることに。今回、餌食となったのは、ビビる大木、くっきー!、川島、そして客席に紛れていたモーニング娘。’23の牧野真莉愛。最後までなんとか動物になってやり切るも、くっきー!からは怒号が飛び、川島からは「二度と代々木に入ってくるな!」と言われた。
アンコール前には川島が改めて観客、そして視聴者への感謝を伝える。すると、川島の言葉に応えるように会場中のペンライトがピンクへと変化。「あのとき見られなかった桜を見ることができました」と笑顔を見せた。
ラストを飾ったのはサンボマスターによる「輝きだして走ってく」と「ロックンロール イズ ノットデッド」。ラヴィット!ファミリーも集まり、曲に合わせてステージ上を飛び回る。また、最後は川島がステージのセンターで「ラヴィットロック イズ ノットデッド!」と叫び、大きな歓声が上がった。
川島は「まだ何も決まってないけど、来年もやりましょう!」と宣言。「会場は東京ドームになるのか、ロフトプラスワンになるのかわかりませんが……」というと、すかさず「あれはあれでいいけど!」という声が飛ぶ。そして、最後は番組のエンディングと同様に会場にいる全員でラヴィット!ポーズ。『ラヴィット!』らしく、30分押しで終演した。
公演の模様は9月10日(日)まで配信で観ることができる。
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『LOVE IT! ROCK 2023』
開催日時:2023年8月27日(日)夜
会場:国立代々木競技場 第一体育館
MC:川島明(麒麟)、田村真子(TBSアナウンサー)出演者
■月曜メンバー
馬場裕之(ロバート)/ぼる塾/本並健治/丸山桂里奈
■火曜メンバー
アインシュタイン/ビビる大木/ミキ/若槻千夏
■水曜メンバー
柴田英嗣(アンタッチャブル)/見取り図/矢田亜希子
■木曜メンバー
石田明(NON STYLE)/ギャル曽根/ニューヨーク/横田真悠
■金曜メンバー
EXIT/太田博久(ジャングルポケット)/くっきー!(野性爆弾)/近藤千尋/東京ホテイソン/宮下草薙
■ゲスト
アイロンヘッド/アルコ&ピース/井上梨名、松田里奈、守屋麗奈(櫻坂46)/インディアンス/おいでやす小田/かが屋/きつね/グチヤマ(マチルダ)/サンボマスター/すゑひろがりず/男性ブランコ/時東ぁみ/なすなかにし/モグライダー/矢吹奈子/ロングコートダディ
■TBSアナウンサー
赤荻歩/南波雅俊製作著作:TBS
チーフプロデューサー:小林弘典
プロデューサー:辻有一関連リンク
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