“仕事が嫌になってしまう人”の行動パターンとは?働きたくないときこそ試したい「セルフお悩み相談」

2023.1.3

文=丸山愛菜 編集=菅原史稀


仕事のプレッシャーから解放され、のびのびできたお正月休暇も間もなく終了。仕事始めを前に不安を覚えている人、新たな年を迎えてこれまでの働き方を見直している人も少なくないだろう。そんな新年にこそトライしたい、「働く気がしないときの対処法」をご紹介する。


「働くこと」に対する、漠然とした不安

がんばりたい気持ちはあるのに、どうやったって仕事のやる気が出ないときがある。

パソコンに向き合っても集中できないし、いいアイデアも浮かんでこない。脳の考える部分が凝り固まってしまったみたいで、「やろう!」と思っても頭が言うことを聞かない。息抜きをしようとSNSを見れば「こんなに昇給した」なんて友人の投稿を目にしてしまい、自分がうまくいっていないことを相対的に評価されているようで、また気分が落ち込んでしまう。

悩む男性

このままで大丈夫なのだろうか。3年後、5年後、まわりとの差はまたどんどん広がって、ひとりだけずっと同じ場所に取り残されてしまうんじゃないか。

自分の場合、仕事に対する意欲が出ないときはたいてい、こんな漠然とした不安で頭がいっぱいになってしまっていることが多い。社会人4年目である自分が行き着いたのは、「とにかく文字にして書き出してみる」対処法だ。

やる気が出ないのは、自分で不安を煽っているから?

一度ふと、不安になっているときの行動パターンを冷静に考えたことがある。そのとき気づいたのは「何も手を動かしていないのに、とにかく悩んで考え込んで、その考えに飲み込まれてしまっている」かもしれない、ということだった。何もしていないからこそ、余計なエネルギーを自分で自分の不安感を煽ってしまうのに使っていたのだ。

そうであれば、いったんなんでもいいから、とりあえず手を動かしてみよう。と、スマホを手に取り、自分が今不満に思っていることを、ツイッターへ投稿するみたいにバーッと感情のまま書き出してみた。

スマホを操作する人1

「ダメ出しをしてくる上司に腹が立つ! こちらのことを全然わかってくれない」
「すごい先輩を見ていると、能力がない自分は将来大丈夫かと不安になる」
「結果を出せていない自分はこのままで大丈夫なんだろうか」
「後輩が褒められてて悔しい! 自分だって褒められたいのに」

人に見せるにはあまりにもかっこ悪くて恥ずかしいような悩みも、とにかくなんでも文字にした。少し気持ちが落ち着いてメモを見返すと、まるで人の悩み相談を聞いているときのように、冷静な指摘が浮かんできた。

「あれ、これって結局自分がやることやってないだけじゃない?」

上司にダメ出しをされるのであれば、それを克服した答えを出せばいい。
「結果を出したい」の「結果」って、なんなんだろう。自分の中で答えが出ていないのに、「結果を出す」も何もなくないか?

自分の不満や不安を客観的に見てみると、意外と大したことで悩んでいるわけではないんだな、と気づいてしまった。悩んでいるテーマの大きさと、自分が現在やっていることや実力が伴っていなさ過ぎて、恥ずかしさすら感じた。


思考を言葉にすることで見えてきた“自分へのアドバイス”

自分の頭の中でどんなに思考を巡らせても一向に答えは出なかったのに、ただ言葉にするだけでこうも考え方が変わるものなのか。頭の中の悩みを文字にして書き出すって、意外とすごく大事なことなのかもしれない。

そう実感してから、「悩んで思考停止したら、いったん文字にする」を自分の中のルールに決めた。抱え込んだ悩みを「人が同じことで悩んでいたら自分はどう考えるか?」に置き換えて振り返ると、めちゃくちゃシンプルな答えが出てくるのだ。

やる気が出なかったりモチベーションが下がってしまうことはどうやったって防げないけど、抜け出し方の対処法があると、思い悩んで何もできなくなることがかなり少なくなり、仕事に対して以前よりは前向きに考えられるようになった。

さらに、今までは「人のせいだ」と思って諦めていたことでも、「とりあえず自分がなんとか努力してみよう」とポジティブな考えが自動的に浮かんでくるようにもなった。

たとえばどうしても通したい企画があるのに、上司がなかなか理解してくれないとき。以前なら「この企画のおもしろさがわからないなんて、センスがない上司だ。こんな上司のもとにいても自分は成長できない! こんな会社で働く気なんてしない」と、何もかもが嫌になっていた。

だけど、一歩引いて見てみると「上司が理解できるような内容の企画を出せたのだろうか」「上司にとっては判断材料がまだ不十分だから、OKが出せないのでは」「そもそもこれって本当におもしろいのか?」と、自分自身にもダメな部分があるのではと思えてくる。「人のせいだ」とやる気をなくす前に、まずは自分が思いつく限りのやることをやってみよう、と。

ただ愚痴を言うだけだったら誰も味方になってくれないけど、「ここまでやったけどぜんぜん理解しようとしてくれませんでした」なら、多少は有利な立場になれるだろうし、やることをやって損はないはず。そんなポジティブな気分にもなった。

仕事の悩みは、仕事をがんばることでしか解決できない

「なんでもかんでも言葉にしてみる」だけのシンプル過ぎる対処法だけど、それによって浮かんだ自分自身へのアドバイスや指摘に従っていると、実際に仕事の姿勢をまわりから褒められることがかなり多くなった。自分はフィーリング重視で、論理的思考とはかけ離れている人間だと考えていたけど、「ちゃんとロジカルに物事を考えているよね」なんて言われることも増えたから、あながち間違った方法ではないのかもな、と思ったりしている。

やる気が出ずに悶々と考え込んでいた時期を振り返ると、「仕事をしたくないからやる気が出ない」のではなく、「仕事を完璧にこなしたいのに、できないからやる気が出ない」だったんだろうなと思う。仕事の悩みは、仕事をがんばることでしか解決できないのだ。

だから今日も、愚痴や不満、不安を文字にする「セルフお悩み相談」で、自分自身に偉そうなアドバイスを送っている。


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丸山 愛菜

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