アルピー平子のイケてない中学時代「お前はうんちお漏らし界の星になる!」(てれびのスキマ)

平子祐希

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。


『アメトーーク!』

名企画「中学イケてない芸人」を「シーズンII」としてメンバーを一新。

2代目リーダーはアンガールズ田中。当時は背が低く「限りなく透明に近い存在」だったそう。

今回、特に印象的だったのは、滝音・秋定。「カッコいいと思って窓際で辞書を読んでいた」「辞書でしりとりをして『童貞』という言葉を知った(性の話ができる友達がいなかったから)」といったエピソードもよかったが、あだ名が「骨」「卑弥呼」「春定」「夏定」「おばはん」など「イジられたときの返しが弱くて、あだ名が浸透しなかった」というのが、すごくリアル。いわゆるイジられキャラでもないイケてなさがよくわかる。ノートに架空の野球の名門校の妄想話を書いていたというのもいい。

収録中、エピソードトークをするも「いまいちみんなが笑ってくれないよね?」と田中が指摘すると、平子は「大きい声で笑うと1軍がにらんでくる」と、“あのころ”のメンタルに戻ってしまうと言っていたのがなんだか味わい深い。

そんななか、ひとりトーンが違っていたのが「5軍中の5軍。実質6軍」だったという平子。あだ名は「パンツ」。

幼稚園から小学校入学のころは、腕力が強く「パンチ」と呼ばれていたが、小学1年の夏に学校でうんちを漏らしてしまい、汚れたパンツがクラスの友達に見つかって、次の日から中3までずっと「パンツ」になってしまったそう。

「おなかピーピー芸人」でも「漏らしてねぇくせにってずっと思ってました」と。平子「そこで悟りました。ああ、地元では終わったんだなって」。

また、香り玉が入っているキーホルダーをつけていた平子は、ある日を境に目立つグループの女子から「香り玉、1個ちょうだい」と言われるようになったという。実はこれはゲームに負けた「罰ゲーム」だったそう。蛍原「平子さんの話、重いよね……(笑)」。

最後に中学時代の自分へのメッセージ。平子「おい、パンツ。お前のうんちイジリは地元でしばらくつづく。そして33歳と38歳のときもお酒に酔って大のお漏らしをする。でも、そのときは横にきれいな奥さんがいて、そんな姿をかわいいと笑ってくれる。お前はうんちお漏らし界の星になる! 耐え忍べ!」。

『イワクラと吉住の番組』

ロコディ堂前とザ・マミィ林田という、顔がそっくりで、鬼越が提唱するところの「じろうインスパイア系」のふたりをゲストに迎え、「かわいい」ものを語り合う。

イワクラは「ともだちはくま」のLINEスタンプ、林田はマーベルのキャラクター「グルート」をレゴで作ったもの、吉住はインスタで見た「2段のうさぎ」の写真、堂前は品川駅にある恐竜のイラスト(トーヨーカネツのマスコットキャラクター「ブツリュ―」)といったものを、ただただ「かわいい」と紹介し、みんなで「かわいいー」と賛同している光景がまたかわいい。

イワクラは街で見かけた引っ越し屋のイルカのマスコットキャラクターがかわいくて「ちょっと待って、見て」と一緒にいたオズワルド伊藤を呼び止めたそう。すると伊藤もそれを見て「なんだよ、アイツ!」と悶絶。ふたりでそのキャラを見慣れる時間を作ったという、なんとも幸福なシーンを話すイワクラもかわいい。

いわゆるテレビ的な雑談ではなく、本当の意味での雑談をテレビで流している感じが、この番組はずっといい。とても幸せな時間だった。


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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2021年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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