JO1の2年間が凝縮されていた“OPEN THE DOOR”
本作は、長尺で使用される楽曲のセレクトがよい。JO1にとって意味の深い楽曲でもあり、新規層にはその幅広さと音楽性の高さを示すだろう。中でもやはり、『2021 JO1 LIVE “OPEN THE DOOR”』のライブ1曲目「Born To Be Wild」は、作中の演出を含め鳥肌が立った。リリース週に緊急事態宣言が発出され、大型店舗は軒並み休業。歌番組で披露する機会にも多くは恵まれなかったが、高い評価を受けた楽曲だ。
デビュー以降、初めて「JO1」としてJAMの前に立った日。スポットライトよりも眩しい、弾けるような笑顔があった。幸せそうな姿を見て、涙があふれることもあるのだと知った。練習漬けのスケジュールを申し出て、汗だくになって準備したJO1の晴れ舞台。あえて多くは言及しない、ぜひスクリーンで観てほしい。キャリアやスキルの異なる11人が、シンクロ率の高いパフォーマンスを見せるまでに、どれほどの努力があっただろう。“バラバラ”に集まった11人が目指した強みが“そろえる”ことだというのも、どこかエモーショナルだ。
「ひとりじゃないっていうふうに思えるようになった」。ひとりが好きだったはずの川西拓実の言葉に、木全が涙ながらにJAMに問いかけた言葉に、白岩がマイクを口元から離した一瞬の素顔に、結成した日から誰よりも大人であらねばならなかった與那城の潤んだ瞳に、JO1の2年が詰まっていた。
人生はいつからだって変えられる
豆原が語ったエピソード──子供のころに家で踊っていると、母親から「それ、誰に見せるの」と言われたこと。河野は「メンバーもそれぞれ、そうした経験をしてきたはず」と振り返る。この2年の間にも「誰に見せるの」、そんな思いが彼らの頭をよぎった日があったかもしれない。明日もわからない世界で、マイルストーンを立てることもできずにいた彼らが、ようやくひとつ夢を叶えた日。終演後、多くのスタッフが彼らを待っていた。社長が、ライブを立って観ていた理由に胸が熱くなる。JO1のまわりに温かい人が集まるのは、きっと“JO1だから”にほかならない。
2年で強い絆を育み、プロになった彼らを見ていると、自分も“何者か”になりたくなる。JO1は、誰かにとってのそういう存在だ。人生はいつからだって変えられることを、彼らは体現しつづけている。「トップとは?」──大平の答えが印象的だった。悠々と自由に、どこまでも羽ばたいていく鳥たちに、JO1のこれからが重なった。
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映画『JO1 THE MOVIE『未完成』-Go to the TOP-』
2022年3月11日(金)より全国公開中
監督:稲垣哲朗
出演:大平祥生、川尻蓮、川西拓実、木全翔也、金城碧海、河野純喜、佐藤景瑚、白岩瑠姫、鶴房汐恩、豆原一成、與那城奨
配給:東宝映像事業部、吉本興業
(c)2022「JO1 THE MOVIE『未完成』-Go to the TOP-」製作委員会関連リンク
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