「THANKS, ALL MY TEAM. I LOVE YOU ALL!」

ここからは、エピソード1のイントロという位置づけになるだろう。「拍手を聞きたいから」とイヤモニを外すと、新たな物語の始まりを前に今の想いを語った。

「本当に今日みたいな日をずっと待ってました。生きてるのがつらい、苦しいと思っていた日も、先輩に『大丈夫』と言われたって心が挫けてしまってどうしようもなかった夜も、今日みたいな景色に出会えたなら味わってきてよかったなと思います。これから先、俺は必ずどんどん大きくなっていきます。全員を連れて、もっともっと大きなステージに行きます。日本武道館も必ずやります。

15歳のころの死にたかった俺が、報われるようなエンディングストーリーを皆と一緒に作っていきたいです。苦しいこと、つらいこと、一人ひとりに必ずあると思います。まわりの人から見たらどうってことなくても、死にたくなるくらい心にズシンってくることだってある。そんな日は、俺が今日、このステージで言ったことを思い出してほしい。

俺たちの人生は1本の映画です。みんなの人生のエンディングを、よりドラマチックに、より華やかにするために、挫折や絶望のシーンは必要なんだよ。だから、踏ん張って、また生きて会いに来てくれるって約束してくれますか。俺も生き延びるよ。

今まで俺たちが流してきたすべての涙、絶望、挫折、悩み事。全部ひっくるめて、明日を輝かせる最大の武器だと思って」

未来のNovel Coreに向けたファイトソングでありながら、「聴いた人の命綱になるように」と願いを込めて作られた一曲は、すでにその役割を果たしていたと言っても過言ではないだろう。何せ観客席は、この曲を自身の一部にしている人であふれていたのだから。歌声に聴き入る人もいれば涙する人もいるし、音にノって体を揺らす人もいれば、手を上げる人もいる。

それぞれが気持ちの赴くままに音楽に身を委ねる光景は、「THANKS, ALL MY TEARS」が単にNovel Coreにとって大切な一曲というだけでなく、オーディエンスの人生のピースになっていることを想起させる。「また必ず生きて会いましょう」と告げて丁寧にお辞儀をすると、彼はステージの奥へと消えて行った。そして、スクリーンには「THANKS, ALL MY TEAM. I LOVE YOU ALL!」の文字が映し出されていた。

＊

世紀末のような今日が、いまだ繰り返される日々。だからこそ現代には、心の底から愛を歌えるNovel Coreのような人物が必要なのではないだろうか。彼の紡ぐ愛や決意は、口から出まかせのボースティングではなく、濃縮された人生に基づいたリアルなのだ。

この先も挫折や絶望に屈することなく、生々しい生き様でOUTER（Novel Coreファンの呼称）と共に道を切り開いていくのだろう。『“A GREAT FOOL” BIRTHDAY LIVE』までの軌跡はエピソード0、いわば革命前夜の物語だ。Novel Coreがその名のとおり世界の核を更新し、新たな世界を見せてくれる日が今から楽しみでならない。

『“A GREAT FOOL” BIRTHDAY LIVE』セットリスト
01. intro
02. A GREAT FOOL
03. DOG -freestyle-
04. WAGAMAMA MONDAIJI
05. WIN feat. AK-69
06. PANIC! feat. SKY-HI
07. SOBER ROCK -Remix- feat. SKY-HI
08. 118 feat. edhiii boi, SOTA from BE:FIRST
09. LOVE SONG feat. SG
10. Show You LOVE
11. PERIOD.
12. THANKS, ALL MY TEARS

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