持ち前のキャラで数々のバラエティに出演し、着々とその名を世に馳せている納言・薄幸。
芸人喫煙所コミュニティから『M-1』に対する想いまで、さまざまな角度でコラムを綴ってきた本連載。今年最後となる今回は、幸的2021年トピックを3つほどご紹介。
幸も安部も休養中、母だけピン稼働
「良いお年を〜」
って言っちゃった相手に、年内もう一回会っちゃう事、たまにあるよねー。
あれ、気まずくない?
なんていう、年の瀬あるあるから始めてみました!
今回は今年最後のコラムという事で、今年の事を振り返ってみようかと思う。
2021年。
印象に残っている出来事が3つある。
1つ目は、母がピンでテレビに出ていた事。
少し前まではテレビ局がどこにあるのかも知らなかったのに
「その番組はタクチケ出るの?」
なんていう、タクシーチケットを略して言う程テレビに出る様になった母が、今年とうとうピンで稼働する様になった。
今年の始め頃、私は少し体調を崩してしまって何日間かお休みを頂いた事がある。
もちろんその時に入っていた仕事も無しになった。
一人だと力及ばずと判断されたのか、相方は元気もりもりだけど無意味に一緒に休んでいた。
その間、母から電話があった。
何事かと思い電話に出ると、母が言う。
「お母さん、明日『シンパイ賞』に出てくるね!」
、、、何事だ。
何でお母さん、明日『シンパイ賞』に出てきちゃうんだよ。
「頑張って」
体調も良くないので、深くは聞かずに、とりあえず謎の応援だけして電話を切る。
オンエア当日。
ドキドキしながら『シンパイ賞』を観る。
自分が出演しているのを観るよりも緊張した。
お母さんは、かが屋のファンとして出ていた。
「かが屋のファンの納言みゆきの母です」
じゃないんだよ。
情報が渋滞してるよ。
納言も出ていないのに、かが屋のファンってだけで出るんじゃないよ。
いくらなんでも関係なさ過ぎるじゃない。
あの期間、納言関係で稼働していたのは母一人だけだった。
芸人になる事を心配していた母が、一人で『シンパイ賞』に出ている状況は感慨深いものがあった。
いや、納言関係って何だ。
常人離れしている相方
2つ目は、相方の不可思議な言動に拍車がかかってきた事。
ベッドの代わりにハンモックで寝ていたら、連日一睡も出来ずに休みの次の日なのにクマを作って来やがったり。
肉吸いが美味しいからと言って後輩をテレビ局の食堂に連れて行ったくせに、一人だけカレーを注文しやがったり。
海鮮丼が美味しい北海道の店でわかめ蕎麦を注文しやがったり。
前々から相方に対して、何だコイツと思う案件は沢山あったけど、今年の終わり、何だコイツ案件がまた一つ追加されてしまった。
少し前に『秘密のケンミンSHOW極』にコンビで呼んで貰った。
初めて呼んで貰った、昔から知っている大ゴールデン番組『ケンミンSHOW』。
当日、楽屋からスタジオに移動しドキドキしながら本番を待つ。
テレビで見た事のある景色。
私の出身地、千葉県と書かれた札。
何もかも新鮮でキラキラしていた。
本番10秒前。
「いやー、昨日の事なんですけどー」
何か、相方が話しかけてきやがったんですけど。
え、待て待て。
本番10秒前だぞ。
今まで楽屋で1時間近く一緒に居たじゃない。
特に何か話す訳でも無いまま、一緒に居たじゃない。
今かね!?
まあでも、『ケンミンSHOW』でやりたいくだりを昨日考えたからとかだったら、しっかり聞かなくては。
若干テンパりながら私も
「どした?」
と、相方に聞く。
「いやー、昨日ですね(トム・ブラウン)布川(ひろき)さんから24時に一杯飲もうってLINEが来て、結局3時まで飲んじゃいました〜」
、、、『秘密のケンミンSHOW』!!!
こうして、本番が始まった。
何なら奴は、本番スタートに間に合わず、まだちょっとだけ3時まで飲んだ話をしていたと思う。
今かね!?
絶対に今どうしても、是が非でもその話をしなければならなかった!?
布川さんと3時まで飲んじゃったなんていう、楽屋で聞いても退屈寄りな話、『ケンミンSHOW』本番10秒前にすんなよ。
OAはまだなので、本番開始した辺り、びっくりしている顔の私と、ちょっとだけまだ私に話しかけている相方を、是非とも確認してほしい。
来年は、少しでも常人寄りの言動をしてもらいたいと願うばかりだ。