すべての元凶は、考察班なのだ!
さて、『真犯人フラグ』の真犯人は誰か? この事件の元凶は誰にあるのか?
結論を示そう。
すべての元凶は、考察班なのだ。
失踪したと騒がれた家族は、実は失踪ではなかった。
家族3人は、ちょっとしたイタズラ心で、週末、お父さんに黙って温泉旅行に行っただけなのだ。
家族のことに興味を失っているお父さんをちょっと心配させるために、黙って出かけたのである。
光莉の恋人と目されるプロキシマの社長・橘一星(佐野勇斗)が、ちょうど温泉旅行のチケットかなにかをくれたことがきっかけである。
父に内緒にしたのは、光莉に恋人がいることをまだ隠していたかったからだ。
ところが、凌介は予想以上に心配し、早々に『週刊追求』のWEB記事になってしまった。
野次馬が盛り上がり、考察班も登場した。
この状況下で「イタズラでした」と言って帰宅すれば、ひどいバッシングに合うだろう。
考察班や野次馬のせいで、帰るに帰れなくなったのだ。
相談されたプロキシマの社長は、「沈静化するまで隠れてなさい」と家族をかくまった。
それ以降に起きた、冷凍遺体や、コンクリートに埋められたローファーは、便乗犯や野次馬たちの仕業だった。
ちょっとしたイタズラが、大事件になった元凶は、野次馬的に事件に乗っかった「我々」だったのだ。
以上が、大筋の予想だ。
つまり、『真犯人フラグ』は最終的には考察させるための推理ドラマではなく、「無節操に「真犯人フラグ」を立てまくる考察者たちが犯人だった」というどんでん返しに突き進むためのドラマなのだ。
そう考えると、失踪を心配しはじめてWEB記事に出すまでの動きが早急だったのも、ドラマの冒頭が(今のところ事件と関係のない)エリンギサンタ事件を野次馬的に語っている人たちの描写から始まっていることも納得がいくだろう。
愕然とする考察班のみなさん
もちろん、これだけでは2クールの長さは保たない。
この展開を軸に、プロキシマ社長の陰謀や、新居を担当している林洋一が関わる住愛ホームの過失(猫おばさんは何か知ってるに違いない)、意外とヤバい雑誌づくりをしている河村俊夫(田中哲司)の策略なども関わってくるに違いない。
そして、このテーマであれば、捜査を撹乱し、考察しながら視聴している我々を混乱させる数々の事件が「野次馬」たちのイタズラだったというオチでも一貫性は保たれる。
というわけで、『真犯人フラグ』の真犯人は「考察しながら観ている我々だった」という説を提唱してみました。
第3話も、楽しく観て、また別の真犯人説をでっち上げたいと思います。
『真犯人フラグ』1クール最終話、YouTuberのぷろぴんが「真犯人は、俺たち考察班だったのか!」と驚愕の表情で絶叫し、ゲスト出演で、YouTubeで考察している人たち(ろくろっ首さんや、ヤギシタシュウヘイさんや、大島育宙さん)がドラマの中に登場し愕然とする様子が連続ではさみこまれる虚実一体化した場面が観たいです。
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