Netflix配信中の『アンという名の少女』は、原作『赤毛のアン』に現代的解釈を大胆に加えた作品。『はぁって言うゲーム』の作者でライターの米光一成によるシーズン2の各話レビュー、ギルバートの能力開眼にびっくりした4話を振り返ります。
【関連】賛否両論を巻き起こしたNetflix『アンという名の少女』シーズン2はどうなる?
『アンという名の少女』全話レビュー・あらすじまとめ/記事一覧
ダンロップは「闇落ちしたもうひとりのアンだ」
3話のレビューに、コメントで、ダンロップは「闇落ちしたもうひとりのアンだ」という指摘をいただいた。たしかに。
アンは、子供時代に子供らしくいられなかった。酷い境遇だった。その恐怖は何度もフラッシュバックし、今でもアンを苦しめている。
ダンロップも、悪党だった時代を捨てようとしても、ネイトが許さない。フラッシュバックのようにダンロップを悪の道に引きずり戻す。短絡的に銃を所持し、アヴォンリーにもどるために人を撃ち殺そうとしてしまう。
ダンロップは、「マリラとマシューに引き取られることなく、想像力を詐欺に使い、自分も他人も騙すキャラ」になって退場してしまった。
前話で「金が出た出た詐欺」が一応の結末を迎え、第4話「かなえられぬ希望の痛ましい焦り」は、その後日譚にあたるエピソード。
教区の半分以上の人たちはお金を騙し取られてしまう。大金を失ったバリーさんはしょんぼりして引きこもり、バリー夫人はピリピリしている。
マシューかっこいい
アンは、あいかわらずで、ダイアナたちとアーサー王伝説ごっこ。
川岸のボートに、アンが死んだふりをして横たわる。
原作の『赤毛のアン』だと、ボートが流され、アンはピンチになるが、ギルバートが助けてくれる(助けてくれたギルバードが仲直りを持ちかけるのを拒絶しちゃうんだけど!)。
ドラマでは、流される前に、バリー夫人に見つかって「こんな危険でくだらない遊びを!」とコテンパンに叱られる。
「ロマンスが台無しになっちゃった」とアンは残念がるが、バリー夫人に見つかってよかった。
なにしろ、助けてくれるギルバートは世界の大冒険にでかけていてアヴォンリーにはいないのだ。

マリラも「町の人達の気持ちを考えて。わたしたちは目立たないようにすべきです」とアンを叱りつける。なにしろ自分のところに下宿させていたふたりが大悪党で、村人の金を持ち逃げしたのだ。村の人たちに顔が立たないと思っている。教会にも行っていない。
「ロマンスをあきらちゃいけないよ。ほどほどならいい」とアンにこっそり言うマシュー。マシューかっこいい。
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