夏目三久、最後の『あさチャン!』で挨拶が途切れるハプニングも『怒り新党』でしっかりお別れ(てれびのスキマ)


テレビっ子のライター“てれびのスキマ”が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。2020年から毎日欠かさず更新中。

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『あさチャン!』『ラヴィット!!』

7時30分から夏目の名場面が流され、共演者からの感謝のコメントも。そして最後のブロック、52分からサプライズゲストとして我武者羅應援團が登場し夏目にメッセージ。

が、やたら長い。ひとりでも長いなと思っていたら3人たっぷり、なんと残り1分となる7時59分も過ぎてしまう。肝心の夏目の挨拶に残された時間は10数秒。

「とてもびっくりしました。本当に心のこもったメッセージ、ありがとうございました。そして視聴者の皆様、7年半、ありがとうございました。今日もご覧いただき、ありがとうござ……」で切れてしまう。

どうしてこんなことになってしまったのか、我武者羅應援團にはどういうふうに依頼したのか(彼らが悪者になってしまうのはかわいそう)。今後も語り継がれそうな珍事態だった(ちゃんと挨拶ができた『怒り新党』があって本当によかった)。

その直後に始まった『ラヴィット』では川島が「えー、ね? 今どういった感情でスタートしたらいいかわからない」と第一声。オープニングトークでは噛み合わないコメントをするギャル曽根に「あなたも卒業しますか?」と川島がツッコむとノンスタ石田がすかさず「我武者羅應援團ー!」とネタに。川島「あの方が来たら卒業だと思ってください(笑)」。

『怒り新党』

夏目三久引退ということで「解散!生放送SP」。無数の有吉と夏目の顔がプリントされた服で登場したマツコは開口一番「あたしも應援團にギリギリまで応援してもらうかな?」とイジると夏目は「思いがたくさん詰まっててありがとうございます」とフォロー。

過去のトーク傑作選で「論争の歴史」として「お好み焼き論争」「待ち合わせ時間論争」「イヌ派ネコ派論争」「お正月おせち論争」「おせっかい者論争」「手作りプレゼント論争」などが流され、伝説の「おふたりがクズなんだと思います」という夏目の言葉も。

全部が名シーンでよく覚えている。マツコと夏目の攻めたメイクや衣装がスゴい。本当に世間に向けて“戦ってた”時期だったんだろうなって思う。「どっちかが言い始めると、どっちかがいい子分になってさ……」と有吉は当時のトークを振り返る。そのふたりに真っ向から反論し、対抗していた夏目が改めてスゴい。

「新・3大」の傑作選を挟み、新撮の3人トークに。マツコが「そっちはアクリルがないんだね」とマツコと有吉の間にはあるが、有吉と夏目の間にはないアクリル板を指摘。切ない。

食べ方がわからない食べ物があるという怒りメールから、海鮮丼やパスタをOLはよく喜んでいると偏見にまみれたふたりのトークになり、それを聞きながら笑いを堪え切れない夏目。「もう古いですよ、おふたり(笑)。女性はこれで喜ぶ、みたいな……。女性に限ったことじゃないですから。みんな好きな人は好き」。

夏目に対し今後どうするのかという話で「ゆくゆく趣味を見つけたい」というと「俺だって趣味に生きたいよ」と有吉。「あの本当にそうなんですって」と添える夏目。

そこからマツコと有吉が、適当な趣味の話を展開していくと「ホントに雑談してるんですね」と夏目。「『今日どうだった? 疲れた?』って聞くと『雑談してるだけだから』って」。ふたりの家での会話が垣間見えてほっこりする。有吉「疲れたことない、この番組」。

マツコが自分の倫理観の根底に「母親が見て悲しまないように」ということがあると言うと有吉も「両親がいるからどっかで踏み留まってる」と同調。ひとりでなんのために生きてるのかわからないというマツコ「いまは醜態を晒してそれでみんなが喜んでくれるんだったらと思って生きてる」。

その一方でマツコはふたりの結婚に対し「幸せになることへの恐怖みたいなものを和らげてくれた。どっかでね、幸せになっちゃいけないんだって。あるじゃないそういうの。それをこんな身近な人がね、堂々とそれをやっても、有吉弘行のという人の価値を落とすことなく幸福になったっていうのはね、ちょっと望みですよ」と語る。

生放送のスタジオに戻り、「最後のメール」というテイで夏目からマツコへのメッセージ。

「私には、20代後半のころに出会い同じチームで仕事をさせていただいた先輩がいます。どんな時も決して手を抜くことなく、いつも最高のパフォーマンスを見せてくださいました。その方とお仕事をさせていただいた経験によって今の私があると言っても過言ではありません。

その後はチームが離れ、ほとんどお会いすることはなくなってしまいましたが、その後も私は、その方の考え方や仕事に取り組まれる姿勢に触れたくて、陰ながら、お仕事ぶりをずっと見ていました。

ある日、なん年かぶりにお仕事させていただく機会がありました。その方は、お会いしてすぐにこうおっしゃいました。『こうやって会うとかわいらしい部分も残ってんだけど、画面を通すと一切なくなるわね』と。覚えてくださっていますか? マツコさん。

私にこうおっしゃいました。マツコさんならではの、愛ある本質を突くお言葉でスタッフさんは笑っていましたが、私はマツコさんが少しでも気に留めてくださっていたことがとてもうれしく、こっそりと感激しておりました。

マツコさんは、昔もいまもずっと変わらず、私のずっとずっと前を走りつづけ、その背中で私を鼓舞しつづけてくださっていました。『勝手なこと言わないでよ』とおっしゃると思いますが、私にとっては恩人であり、道標であり、大好きな先輩であります。本当に、ありがとうございました。くれぐれもこの先も、ご無理だけはなさらず、健康第一でお願いします。夏目三久」。

これに「全っ然、涙って出ないもんね」とマツコ。有吉「なんで泣かないの!(笑)」。

最初は、同時期に「毒舌」で注目を浴びたふたりにコンビを組ませ、その進行役に当時スキャンダルで日テレを退社したばかりのアナウンサーを当てるという話題性重視の安易ともいえるキャスティングに見えたけど、こんなにもいい関係になる奇跡の組み合わせだったとは。

最後は3人で“家族写真”を撮影し、「我武者羅應援團来てるの?」とマツコが言いつつ夏目の視聴者への挨拶で締め括る。我武者羅應援團で始まり、我武者羅應援團で終わるというまさかの展開。いつもどおりの中に多幸感があって、けれど切なさもあふれる、とても素敵な「解散」特番だった。


明日観たい番組:『お笑いの日2021』が放送、「ソウドリ」「ザ・ベストワン」そして最後は『キングオブコント2021』

『お笑いの日2021』(TBS)「お笑いミクスチャーFES」「ソウドリ」「ザ・ベストワン」。

『キングオブコント2021』(TBS)うるとらブギーズ・蛙亭・空気階段・ザ・マミィ・ジェラードン・そいつどいつ・男性ブランコ・ニッポンの社長・ニューヨーク・マヂカルラブリー。

『キョコロヒー』(テレ朝)1時間SP。

『マツコ会議』(日テレ)に、トリル・ダイナスティ。

『千鳥かまいたちアワー』(日テレ)スタート。菅田将暉。

『お笑い向上委員会』(フジ)「マミィ酒井VSウエストランド井口チビくそ戦争勃発」。

『ゴッドタン』(テレ東)「ネタギリッシュNIGHT」。

『おやすみ日本眠いいね!』(NHK)小泉今日子、渡辺大知。


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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2021年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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