『ヴィンチェンツォ』16話。声を殺して泣くヴィンチェンツォにとんでもない悲劇が!
『愛の不時着』と同じ「スタジオドラゴン」制作の大人気ドラマ『ヴィンチェンツォ』を韓ドラ大好きライター・大山くまおが解説、鑑賞をガイドする土曜日。今週は16話、ヴィンチェンツォの身にとんでもない残酷な悲劇が!(16話までのネタバレを含みます)。
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血塗られた16話
Netflixで配信中の『ヴィンチェンツォ』全話振り返りレビュー。第15話のインチキ霊媒師で大いに笑ったあとの第16話は、残酷なほどに血塗られていた。
30年越しに再会した親子の情愛とあらかじめ用意された惨劇、そして復讐。母の愛を知ったばかりの男が、あっけなく母を失い、魂を失った殺人マシーンと化す。それ自体が大きな悲劇だ。
前半は快調な活劇が繰り広げられた。テジョン日報の社長が殺害され、ヴィンチェンツォ(ソン・ジュンギ)が罠にはめられるが、彼はまったく動じない。
「罠という沼に落ちたときは──足を取られる前に抜け出せ」
もう沼に落ちたから抜け出せない! という視聴者の悲鳴はさておき、ヴィンチェンツォは駆けつけた警察官たちを叩きのめすと、真犯人を突き出して無実を証明してみせる。証拠も完璧。鮮やかな手際だ。
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