「ドルヲタよ、女子プロレスはいいぞ。いずれ訪れるブームの前に、今ここで言わせてくれ」
「女子プロレスブームが再びやってくる」そう断言するのは、エンタメライターの原田イチボ氏。でんぱ組.incの夢眠ねむにガチ恋し、彼女が引退してぽっかりと空いた心の穴を埋めてくれたのが女子プロレスだったという。
原田氏の今の推しのひとりアップアップガールズ(プロレス)渡辺未詩の魅力から、「可憐な女性たちが泥臭くがんばる姿を応援する」楽しみ、物販の充実ぶりなど、女子プロレスの現在に迫る。
ストーリー重視のドルヲタに、女子プロレスの水が合った
なんなら試合開始前、客入れの時点で「今日このリングで、○○ちゃんと××ちゃんが戦うのか……」と泣いている。女子プロレスは素晴らしい。女子プロレスブームが再びやってくる。自分には見える。
実際、ジャンルが右肩上がりなムードはある。新日本プロレスと同じくブシロード傘下となった女子プロレス団体「スターダム」は2021年3月3日、初の日本武道館大会を開いた。また、こちらはサイバーエージェント系列の「東京女子プロレス」は昨年11月、最大3000人超えのキャパシティを誇るTOKYO DOME CITY HALLで大会を開催。どちらも現地観戦した身としては、団体としてのさらなる伸びしろを感じさせる興行だった。

ところで自分は、ドルヲタだ。でんぱ組.incの夢眠ねむさんにガチ恋し、北は北海道、南は石垣島まで駆け巡った。ねむさんが引退した今も、でんぱ組.incをはじめ女性アイドルシーンをチェックしてはいるが、彼女ほど愛することのできる女性はもう現れないのかもしれない。気づけば周囲のドルヲタも、コンカフェのヲタクやらAV女優のヲタクやらになっていた。まこと広うなり申した。
そんな心の穴を埋めてくれたのが、女子プロレスだった。ひと口にドルヲタと言っても、ビジュアル重視、楽曲重視と、アイドルに対するスタンスはさまざまだ。自分の場合、成長の過程や、メンバー同士の関係性など、「ストーリー重視」のドルヲタだったので、女子プロレスの水が合ったのだろう。デビュー当初はリングに立っているだけでやっとだった若手が、少しずつ力強いエルボーを打つようになってきた。同期と大きく差がついた悔しさをマイクで吐露した。……初めて飲んだ気がしない水だった。
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