「悪い顔選手権」で再確認したチョコレートプラネットの演技力のすごさ

2020.12.16

文=かんそう 編集=鈴木 梢


個人的に「2020年おもしろい動画大賞」が決まってしまった。チョコレートプラネットのYouTubeチャンネルにて開催された「悪い顔選手権」だ。

ふたりが「ニュース番組で報道される逮捕時の顔をする」という単純なものなのだが、チョコレートプラネットの魅力が存分に詰まった最高の企画だった。


普段のふたりからは考えられないほどの強いギャップ

なんといってもふたりの「表情や雰囲気の作り方」が本当にうまい。面長な輪郭で切れ目の長田は直接手を下す「パワー系」、丸顔でパッチリした目が特徴の松尾は他人を操る「操作系」と自分の顔の特性を完璧に活かし、それに合った表情や仕草をつけていく。

単に怪しい人間がやってもおもしろくはならないだろう。「普段から出で立ちの怪しい人間が容疑者のまねをしている」なら「そうですね、そう見えますね」で終わってしまう。普段はまったく犯罪者に見えない、むしろ犯罪者に最も遠い顔をしているチョコレートプラネットが次の瞬間に凶悪な「やってる奴の顔」になる。この普段とのギャップが本当におもしろい。

それどころか自分たちの動画を観て、やっていない犯罪に「ちょっとひど過ぎるからやめて……」「なんでこんなことしちゃったんだろう……反省してる……本当に」「最悪じゃん……マジ嫌だよ……最悪の選手権だよ……」とちゃんと傷つく。犯罪者を演じることで逆にふたりの「優しさ」が垣間見られるという人間の真理までも突いてくる。動画内でもふたりが「ドラマの人で本当に嫌な奴に見えるのは、俳優さんにしてみたらすごくいいこと」と話していたがまさにそう。

たとえば、『ZIP!』(日本テレビ)のパーソナリティで大のディズニー好きとしても知られる風間俊介。バラエティなどでの姿や共演者からのエピソードを聞いていると、彼がいかに明るく優しい人間かというのがビンビン伝わってくる。しかし、彼に心なき犯罪者役を演じさせれば右に出るものはいない(自称「前科27犯」)。特にドラマ『それでも、生きてゆく』(フジテレビ)放送後しばらくは「風間俊介」の文字を見ることにすら拒否反応を起こしていたものだが、そのすごさをチョコレートプラネットのふたりにも感じた。

「金塊強盗」「ディープフェイクの動画作って売ってる奴」「銅線盗んでる系」ふたりの出すたとえすべてがそうとしか見えなくなる。複数の容疑者の顔を「たったふたりだけ」でやっているのもすごい。金塊強盗の長田とドラッグ販売の長田は明らかに別人だし、ディープフェイク動画の松尾と銅線横流し師の松尾も別人。本格的にドラマや映画のオファーが来るのも時間の問題だと思った。

ほんの少しの違和感を完璧に表現できるふたりの演技力


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