『あざとくて何が悪いの?』は臆病者たちの背中をそっと押してくれるバイブル

2020.12.2

「あざとさ」は社会を強く生きていくための処世術

私自身、この番組を観る前までは「あざとい」言動をする男女に対していいイメージはなく、むしろ否定的な印象を持っていた。しかし、想像を超えた高次元なレベルで意中の相手に好かれようする姿は「カワイイ」というよりむしろ「カッコイイ」と感じた。

他人に嫌われることは息をするよりも簡単だが、好かれるのは宝くじを当てるよりも難しい。自分の持ってる武器を活かし最大限に魅力を出せるよう手を変え品を変え勝負していく、その「相手に好かれようとする」姿勢は本当に素晴らしいものではないか。

それに比べて私はどうだろうか。まわりからどう見られるかばかりを気にするくせに、自分ではなんの努力もせず、相手の評価ばかりを求め、他人を下げる。そんな人間が好かれるはずはない。まわりと楽しく会話するあざとい彼ら彼女らを見て心の奥底ではこう思う。

「俺もああなりたい……」

そう、誰もが本心ではあざとく生きたいと思っているのかもしれない。『あざとくて何が悪いの?』は、そんな臆病者たちの背中をそっと押してくれるバイブルなのかもしれない。

それに「あざとい」というのは単に恋愛だけに限った話ではない。「好かれたい」という気持ちは誰に対してもある感情で、嫌われるより好かれてるほうがいいに決まってる。たとえば家族。たとえば友達、たとえば同僚や上司。そう、「あざとい」とは単なるモテテクという意味だけじゃない。人と人とのコミュニケーションを円滑にし、この社会を強く生きていくための処世術だったのだ。

……というのを踏まえ、11月7日放送回「あざとい気遣いで魅せる年下男子」で紹介されていた年上に好かれるためのテクニック「飲みの場で酒飲まずにラムネ注文する」を上司との飲み会で実践した。

普通にブッ飛ばされました。あざとい、ムズい。

この記事の画像(全1枚)


関連記事

この記事が掲載されているカテゴリ

関連記事

「う~ん、これって~」と“上”だった南キャン山里に歯向かい始めたオードリー若林(てれびのスキマ)

『M-1グランプリ2020』2回戦のおすすめネタ7選

『M 愛すべき人がいて』

田中みな実『M 愛すべき人がいて』が「からあげ」をバズらせ「通りもん」をスポンサーにした馬鹿力

ケビンス×そいつどいつ

ケビンス×そいつどいつが考える「チョキピース」の最適ツッコミ? 東京はお笑いの全部の要素が混ざる

「VTuberのママになりたい」現代美術家兼イラストレーターとして廣瀬祥子が目指すアートの外に開かれた表現

「VTuberのママになりたい」現代美術家兼イラストレーターの廣瀬祥子が目指すアートの外に開かれた表現

パンプキンポテトフライが初の冠ロケ番組で警察からの逃避行!?谷「AVみたいな設定やん」【『容疑者☆パンプキンポテトフライ』収録密着レポート】

フースーヤ×天才ピアニスト【よしもと漫才劇場10周年企画】

フースーヤ×天才ピアニスト、それぞれのライブの作り方「もうお笑いはええ」「権力誇示」【よしもと漫才劇場10周年企画】

『FNS歌謡祭』で示した“ライブアイドル”としての証明。実力の限界へ挑み続けた先にある、Devil ANTHEM.の現在地

『Quick Japan』vol.180

粗品が「今おもろいことのすべて」を語る『Quick Japan』vol.180表紙ビジュアル解禁!50Pの徹底特集

『Quick Japan』vol.181(2025年12月10日発売)表紙/撮影=ティム・ギャロ

STARGLOW、65ページ総力特集!バックカバー特集はフースーヤ×天才ピアニスト&SPカバーはニジガク【Quick Japan vol.181コンテンツ紹介】