大学お笑い『NOROSHI』優勝は「ゴールデン冠番組の獲得」と同じ? 元学生芸人のテレビ局員が、テレビ界とお笑いサークルを比較してみた


売れる過程(5)ゴールデン冠番組=『NOROSHI』優勝(憧れ)

現在のテレビ界では、タレントによって目指すゴールが多様化してきたため、「これが天下だ!」という明確な指標は見えづらくなってきたが、やはりトップタレントになったことの証はゴールデンタイムで冠番組を持つことではないだろうか。

そして、大学お笑いにおいてこれに値するのが『NOROSHI』という団体戦で優勝することだ。学生芸人の多くは、この大会の決勝で輝いている学生芸人を観て「この舞台に立ちたい」と思い、4年間を過ごす。

先述したように、金銭的な利益があるわけでもないのに、ネタを書き、お金を払ってライブに出て、まぁまぁスベリ、またネタを書いて、定期試験や就活もしながらまたライブに出るのは、この大会で勝ちたいという気持ちが強いからだ。

決勝に進出すると、YouTubeに動画が公開される。その動画を観てお笑いサークルに入ったという学生芸人も少なくない。決勝戦はルミネtheよしもとで行われるのだが、チケットは即完、大学お笑い関係者以外のお客さんも多く、お笑い好きの中では有名な「ピンクおばさん」も観に来ている。それくらい注目度の高い大会なのだ。また、『NOROSHI』決勝は芸能事務所の関係者も観に来ており、この大会きっかけでプロの道へ進んでいく者も多い。

大学お笑いからテレビ界へ

冒頭で大学お笑いは小さなテレビの世界のようだと述べたが、実際にテレビの世界へと羽ばたいていく学生芸人は多い。

にゃんこスター・アンゴラ村長や、ラランド、ウッディのものまねで人気を博しているラパルフェ(当時はリレンザ)、『ネタパレ』(フジテレビ)にも出演した社会人コンビのサーフボードストレッチ、『ゴッドタン』(テレビ東京)の「この若手知ってんのか!?」で紹介されたナイチンゲールダンスなど、現在プロとして活躍する元学生芸人が現役時に『NOROSHI』や『大学芸会』の決勝でネタをしている姿は、憧れとしてずっと目に焼きついている。芸歴1年目ながら先日『ネタパレ』に出演したゼンモンキー荻野くんも上記大会の決勝の舞台に複数回立っており、学生芸人のころから注目されていた。

また、タレントとしてではなく、スタッフとしてテレビに関わりたいと思う人も多く、『マツコの知らない世界』(TBS)や『逃走中』(フジテレビ)、『しゃべくり007』『ウチのガヤがすみません!』(いずれも日本テレビ)などでADをしていたり、関西テレビや毎日放送に就職し、制作の仕事をしている同期や後輩がいる。

テレビ朝日で編集の仕事をしている大学お笑いの先輩と、「大学お笑いのみんなでひとつの番組を作れたら最高だね」という話を渋谷の駅前でしたことがある。……できたらいいな。

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