窮鼠、さんかく窓……2020年BL実写化作品の魅力を、専門家が解説

2020.5.24

人生を感じる人気作品『Life 線上の僕ら』

BLのビッグタイトルが実写ドラマ化。「ちるちる」主催のBL作品総選挙「BLアワード2018」BESTコミック部門で1位を獲得、評価数は500を超える人気マンガ『Life 線上の僕ら』が原作です。

この作品は、「人生……」としか言いようがないです。
普通の男子高校生・伊藤晃(白洲迅)と、無邪気な西夕希(楽駆)。道路の白線を渡るゲーム(落ちたら死ぬ)で出会うふたり。「なんじゃそりゃ小学生か? かわいいな?」という設定で序盤は気構えずに読めますが、ふたりが年を重ねるほど物語は複雑に……。

原作のラストは、王道展開ながら表現が非常に秀逸。これまでのふたりの人生を振り返るような「ほぉ〜〜〜こう来るか〜〜〜(涙ぶわっ)」という描写でフィナーレを迎えます。このシーンがドラマではどう演出されるのか、注目です。

本記事で取り上げている作品は映画化されるものが多いですが、本作はドラマ化。6月19日(金)から『Rakuten TV』と『ビデオマーケット』で先行配信が始まる予定です。

観る人をあたたかく癒す『リスタートはただいまのあとで』

会社をクビになり10年ぶりに帰郷した25歳の狐塚光臣(古川雄輝)、近所の家に養子として迎えられた同い年の熊井大和(竜星涼)。ツンデレな光臣と、おっとり方言男子の大和が、田舎で同性同士の愛を貫く難しさにもがきます。田舎の閉塞的な空気が漂うも、どこまでもあたたかいふたりの恋……。お風呂にゆっくり浸かるかのように、疲れたあなたを癒してくれる作品です。実写化映画が今秋全国公開予定となっています。

楽しみなのは、なんと言っても、古川雄輝さんのツンツンそしてデレ!! 光臣のツンデレ具合を古川さんがどのように表現するのか……。ところで古川さんは中国でも人気で、中国最大のSNS「weibo」で300万人以上ものフォロワーを抱えています。
また、BL愛は国を越え、中国や台湾にも熱狂的なBLファンがおり、定期的に日本人BL作家のサイン会が開催されるほど。中華圏で公開されたときの反響も考えると、古川さんの人気とBL人気の相乗効果で、とても強いのではないでしょうか。興行収入にもつながって、ひいてはBL業界の発展の一助になってほしい……! そんな願望を抱いています。

過激なSMBLも実写映画化

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ちるちる

BL漫画・小説・ドラマCD等、濃厚なレビューが集まる商業BLポータルサイト。カテゴリー検索や”地雷”と呼ばれる苦手な設定も検索できる。BL作品総選挙「BLアワード」、リアルイベント「ちるフェス」、声優朗読会「ちる箱」も。記事の執筆は編集部員むきゃが担当。

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