深夜に大暴れ『浦安鉄筋家族』と『テセウスの船』のシンプルな共通点

2020.5.1


すぐにブリーフ一丁になる染谷将太

それにしても、見事なカートン吸いを披露した佐藤二朗は言うに及ばず、『M 愛すべき人がいて』につづいて大活躍の水野美紀(キックのキレが素晴らしい。さすが倉田プロモーション出身)、セーラー服姿が眩しい岸井ゆきの、そして何より大河ドラマで織田信長を演じているのにすぐ全裸(ブリーフ一丁)になって「らむ~」と言う染谷将太ら、出演者たちが全員イキイキしている。今年は水野美紀と染谷将太の年だ。こういう挑戦的な企画のほうが役者も燃えるのだろうか。

大鉄にひどい目に遭わされるだけのタクシー客役の滝藤賢一、タバコをふかす天パのババア役の藤田朋子もいい味を出している。原作でネタにされていた大仁田厚やアジャ・コングも喜んで登場していたし、真壁刀義はどでかいウンコをするだけの本人役だった(原作ではアントニオ猪木そっくりの国会議員の役回り)。今後、中川翔子をブルース・リーファンにするきっかけになった春巻龍役に大東駿介、同僚の女性教師・長崎屋奈々子役に広瀬アリスほか、MEGUMI、バッファロー吾郎A、ぺこぱのシュウペイらが登場予定。

騒がしくて下品でコンプライアンスにもあちこち触れているので観る人を選ぶかもしれないが、家の中で大暴れしつづける大沢木家の面々を観ているとなんだか元気が出てくるという人もいる。現代の深夜ドラマの豊かさを感じさせてくれる一作だ。

浦安鉄筋家族
イラスト/たけだあや

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大山くまお

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大山くまお

1972年生まれ。名古屋出身、中日ドラゴンズファン。『エキレビ!』などでドラマレビューを執筆する。