『日本の路線図』で全国149社の路線図を見比べる……もう、それは旅だ

2020.4.5


外出できない日々に、路線図で旅気分を

新駅開業や駅名変更、そして廃線などによって、路線図は時とともに姿形を変える。言わば路線図は生き物。姿を変えてしまうと、過去の路線図を見る機会はほぼなくなってしまう。

たとえば、富山ライトレールは2020年2月に富山地方鉄道と合併したため、「富山ライトレールのみの路線図」は現地ではおそらく二度と見られない。今回、合併前の路線図を収録できたのは幸運だった。

2020年1月時点の路線図をパッケージして、後世でも振り返れるようにする。『日本の路線図』は、路線図の「歴史的資料」としての役割も持っているのだ。

南海電鉄の路線図はランドマークのイラスト入り。左下にあるレジャー施設「みさき公園」は2020年3月31日に閉園してしまったので、今後このイラストは消えてしまうはず……

ただ、許諾を得る段階でNGとなってしまった鉄道会社もあるし、一部のみ提供されたケースや、誌面の都合で涙を飲んで見送ったものなどもある。期待した路線図が載っていない、という声もいただいた。もし続編が出せるのなら、次はなるべく完璧な形を目指したい。資料として残すために毎年更新して刊行したっていい(売り上げ次第ですが……)

外出もままならない日々がつづく。せめて色とりどりの路線図で、旅気分を味わってもらえたら。そしてもろもろが落ち着いたら、また現地に赴いて、路線図が変わっていないかどうか確認したい。

さらにダイヤ改正ではないのだが、3月末にはJR水郡線と上田電鉄別所線の運転再開が予定されている。2019年の台風19号による影響で不通になった路線たちだ。路線図に変化はないかもしれない。だが、再び地域に鉄道という「血」が巡ることを喜びたい。

7月10日(土)、QJWebで路線図がテーマのトークイベントを開催!

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井上マサキ

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井上マサキ

(いのうえ・まさき)1975年宮城県生まれ。ライター、路線図マニア。大学卒業後、システムエンジニアとして15年勤務し、2015年よりライターに転身。共著に『たのしい路線図』(グラフィック社)、『日本の路線図』(三才ブックス)、『桃太郎のきびだんごは経費で落ちるのか? 日本の昔話で身につく税の基本』(..

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