コント日本一を決める大会『キングオブコント2024』の開催が決定し、5月16日8時よりエントリー受付が開始された。
これに先立ってTBSにて記者会見が行われ、すでにエントリーを表明しているカゲヤマ、ザ・マミィ、ダウ90000、ななまがり、ロングコートダディの5組が登壇。さらに前年のチャンピオンであるサルゴリラも彼らにエールを送るべく駆けつけた。
2位のカゲヤマにキング超えのオファー
優勝時の反響について問われたサルゴリラ赤羽健壱は「すごかったですよ。ひと晩でオファーが50件以上来たみたいで。それを機に、44年間実家暮らしだったんですけどひとり暮らしも始められた。夢あるよ、みんな!」と優勝効果の絶大さを力説する。さらに「(優勝したら)ひとり暮らしできるよ!」とつけ加えると、多くの登壇者から「もうしてるから!」といった内容のツッコミが殺到。そんなサルゴリラに対し、カゲヤマ益田康平から「去年は僕らが準優勝で、東京吉本で1位・2位だったんですよ。僕が優勝者の立場だったら2位のコンビに2万円くらいはあげるかなと思ってて……2万円くれるつもりは?」との意思確認が行われるなど、会見は至って和やかなムードでスタートした。
続いて、エントリー表明組がそれぞれ大会への意気込みを語っていく。昨年2位に終わったカゲヤマが見据えるのはいうまでもなく、優勝だ。益田がおもむろに「去年の決勝が終わってから、60件以上オファーが……」と“キング超え”の数字を口にして児玉智洋の嫉妬を買うことに成功すると、「今日も『ラヴィット!』(TBS)終わりでここに来てるんで」と仕事の順調さを大いにアピール。一方のタバやん。も「仕事でいったら、吉本の社長とごはん会に行けまして。初めて“吉本ファミリー”に入ったなって」と満足げな表情を浮かべた。
そこへ赤羽から、先日行われたサルゴリラの単独ライブ『カレー&ラーメン2』にカゲヤマからスタンドフラワーが3つ届けられたという証言が飛び出す。サルゴリラ宛て、赤羽宛て、児玉宛ての3つ全部に「KOC2023準優勝カゲヤマより」と記されていたといい、「あれ、やめてくんないかな」と赤羽。しかしタバやん。からは「でも『来年の単独ライブにもお花を贈ります』と言ったら、赤羽さんが『そのときは“チャンピオンより”と書いてくれ』って」と小粋なエピソードが披露される。しかしなぜか会見場は水を打ったように静まりかえり、「めっちゃいい話なのに! こんなに静まる!?」とふた組を大いに困惑させた。
最年少記録の更新狙う
ロングコートダディ堂前透は準決勝を辞退した昨年の苦い思い出に触れ、「今年は絶対に歯医者の予定を入れないようにしたい」との決意を力強く表明。隣の兎が「歯医者で辞退したの!?」と目を丸くするなか、堂前は「でもその歯医者さんから『来年は“チャンピオン”で予約してください』って」と即席の美談を披露して喝采を浴びた。
一方の兎はドラマ『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』(TBS)に役者として出演するなど活躍の幅を広げているが、「セリフが1行しかなくて、台本もその前後合わせて3行分しかもらえなかった。現場に入って20分で(撮影が終わって)帰りました」と告白。「優勝して、もう何行かセリフをもらえるように」と前を向いた。
ダウ90000蓮見翔は「この中で僕らだけ決勝に行ったことがないので」と切り出し、「賞レースでそんなに結果を残せていなくて。去年は全部出たんですよ。『THE W』にも出たし『M-1グランプリ』にも『R-1グランプリ』にも出たんですけど、『欽ちゃん&香取慎吾の全日本仮装大賞』(日本テレビ)しか決勝に行けなかった」と忸怩たる思いを吐露。「あれ、賞レースなんだ?」という疑問の声をよそに蓮見は言葉を続け、「勝負ネタがその『仮装大賞』でやったやつしかまだなくて、それが2分ネタなのでなんとか5分に引き延ばそうかなと」との戦略を明かした。
また、もし今年ダウが優勝した場合はコロコロチキチキペッパーズ西野創人の持つ最年少優勝記録(24歳21日)を更新することになるのだという。ダウ最年少で現在23歳の吉原怜那は「歴史に名を刻みたいっすね」と闘志を燃やした。
ななまがりが振り返る準決勝前の大ゲンカ
続いて意気込みを聞かれたななまがり森下直人は、いつの間にかサングラスを着用済み。“パラレルワールドから来たあべこうじ”を名乗ったのち、ポケットに忍ばせた“パラレルワールドの高橋愛”を取り出してみせる仕込み芸も惜しみなく披露した。
2016年以来となる決勝進出を目指す彼らだが、実は第1回大会から17回連続でエントリーしている最多出場コンビでもある。その話題が振られると、大会での思い出として「2017年の準決勝当日に『もう解散や!』と大ゲンカした」とのエピソードがふたりの口から語られ始めた。出番の直前までネタ合わせすらしなかったそうで、森下は「でも僕らの出囃子が鳴ったときに、初瀬(悠太)が『ごめん』って言って、『俺もごめん』って」と当時を振り返る。すると初瀬が「で、ウケたんですよ! で、決勝行けなかったんですよ! 行けてたらいい話だったんですけど、ただただケンカしただけ。最悪ですよ!」と声を荒らげてオチをつけた。
3年ぶりの決勝進出を目指すザ・マミィが意気込みを問われると、林田洋平は「2021年に2位になったとき、酒井(貴士)に『いろいろ夢が叶った。これからは余生だ』と言われたんですけど、そっから3年ちょっと苦しみました」と苦笑い。酒井も「2021年の残り香でここまで生きてきたんですけど、その匂いもちょっとなくなってきて。ステーキを食べるお金がないのでコンニャクとかをステーキに見立てて食べてます」と近年の困窮ぶりを明かした。
一時期はクズ芸人として脚光を浴びた酒井ではあるが、「それも最近はじわじわ飽きられてきている」と、林田は危機感を募らせる。優勝のためには2本目のネタが課題だというザ・マミィに対し、サルゴリラ赤羽が「2本目のネタの写真が世の中に出回るので、2本目のネタ選びは本当に重要。僕らのときは児玉が白髪に染めていて『最年長優勝』と書かれたんで、本当におじいちゃんコンビみたいになっていた」と経験者ならではの実感に満ちたアドバイスを送るひと幕も繰り広げられた。
最後にサルゴリラ児玉から出場者へ向けて「優勝していただいていいので、歴代最高得点だけは塗り替えないように」との温かなエールが送られ、会見はほがらかに幕を閉じた。
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