出川哲朗vs“日本一有名人の足つぼを押した男”の名勝負数え唄。せいや「新しいパターンや!」(私のバカせまい史)

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。

『私のバカせまい史』(7月20日放送)

せいやが「テレビ番組のドミノ進化史」を研究発表。

日本のテレビ初のドミノ企画が1979年の『木曜スペシャル』だったことや、80年代にはドミノ戦国時代に突入したこと、ハラハラ感を増すために97年に「生放送ドミノ」が企画され、翌年にはあの伝説の『27時間テレビ』「夢ドミノ」が誕生したことなどが解説される。

やはり、あのハチャメチャなドミノは何度見てもおもしろい。思いっきりドミノをカメラで押して倒したカメラマンの証言をちゃんと取るところが、この番組のきめ細やかさ。なんと社長賞と局長賞をダブル受賞したという。

最後に、ドミノ協会の人たちの「楽しいはずのドミノが、芸人が苦しむドキュメントになってしまっている」という嘆きのコメントに、『ひろいき村』の画像が使われていたのが可笑しかった。 

出川が研究発表したのは「日本一有名人の足つぼを押した男 與那嶺茂人史」。

彼が押した有名人は、たけしや浜田、和田アキ子を含む400人以上。その中にはヒクソン・グレイシーも。そういえば『水曜日のダウンタウン』で「絶対にギブアップさせる男」vs「絶対にギブアップしない男」の対決をやっていたのを思い出す。

初めての足つぼの映像も紹介。1999年、女子バレーボール日本代表相手に足つぼ。その後、1年ごとに10本ずつ増えていき、2004年にはリアクション芸ブームも相まって、売れっ子芸人並みの年約100本の出演。

研究熱心な與那嶺は「相手がリアクションをするといったん止めてしまう」ことに気づき、それを改善したりと、進化の過程も興味深かった。

そして2005年、ついに出川哲朗と出会う。それはテレビ東京『それ行け!なんでも宣太郎』でのこと。足つぼを押された出川は「反撃する」という新しいかたちを作る。

その後、2014年の『アメトーーク!』では、足つぼを押されて反撃、それをかわし、さらに足つぼ……という「最高傑作」が誕生する。これぞ「進化史」。名勝負数え唄。

当然、今回もスタジオに登場し、出川の足つぼを押す流れに。「今日はプレゼンでしょ」と抵抗してみせる出川に「軽く優しいやつを」と言って本当に優しい足つぼをしていると、出川「痛くしろよ!(笑)」。

そして反撃のくだりをやりつつ、ふたりともが倒れ込み、足関節技の取り合いならぬ、足つぼの取り合いという新展開。せいや「新しいパターンや!」。

いまだ新しさを生む出川哲朗の“発明家”っぷりには、本当に感服する。「あんた最高だぜ!」と與那嶺と抱き合う出川。最高だった。

今度は、「日本一有名人に催眠をかけた男・十文字幻斎史」とかも見たい。

『ソウドリ』(7月17日放送)

事前に有田と徳井が寸評をしたあと、ネタを観る企画。

今回は街裏ぴんく。「相当前から街裏ぴんくはすげえと思ってた」という有田は、話術、仕草を含めた練習量、容姿に至るまで大絶賛。「優秀なプロデューサー・ディレクターが一発テレビで使い始めたら、全局制覇する」とまで語る。

徳井が「すげえ肝すわってそう。きっとヤンチャだった」と言えば、「ヤンチャだったか、2回くらい死にかけてるか」と笑う有田。

そんなぴんくが38歳だと知り、ふたりは「えーーー!!」と驚愕するのだ。本当に彼がまだ知る人ぞ知る存在なのは絶対におかしい。

シークレットゲストはTKO。テレビでは3年10カ月ぶりのコントだという。披露したのは、おなじみ『モロゾフ後藤のディナーショー』。やはり彼らのキャラコントは絶品。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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