2022年12月12日、その日に36回目の誕生日を迎えたSKY-HI(スカイハイ)の6作目のオリジナルアルバム『THE DEBUT』がリリースされた。
前作『八面六臂』からの1年2カ月、主宰したオーディション『THE FIRST』から誕生したBE:FIRSTの1stアルバム『BE:1』をプロデュースし、自身のリリースツアーを2回行い、代表取締役CEOを務めるマネジメント/レーベル「BMSG」では『BMSG FES’22』を成功させるなど、多忙な日々を送ってきたSKY-HI。
今や時の人と言っても過言ではない彼が、このタイミングで『THE DEBUT』というタイトルの新作を世に放つ理由とは。さまざまな媒体で語られたインタビューと新旧の歌詞を引きつつ、ポジティブなエネルギーに満ちたアルバムに迫る。
社長業、BE:FIRSTプロデュース、2回のツアー…多忙な中で作り上げたピュアなアルバム
SKY-HIが自身の誕生日である12月12日にアルバム『THE DEBUT』をリリースした。前作『八面六臂』から1年2カ月ぶりのアルバム作品で、一般的なアーティストならば「順調なペースで制作ができているんだな」と思うくらいだが、SKY-HIに関していえば異常だ。
なにせ彼はこの1年2カ月という期間で、アーティストとしてリリースツアーを2回行い、代表を務めるBMSGでは社長業に勤しみ、プロデュースしているBE:FIRSTと共に1stアルバム『BE:1』を世に放っているのだから。
それだけには飽き足らず、今年の9月にはBMSG所属アーティスト・トレーニーが総出演した『BMSG FES’22』で大成功を収めている。影分身を使うか『スーパーマリオ』のスター状態にでもならなければ、やり遂げることができないであろうタスク量を裁きながら、新曲が7曲も入ったアルバムを彼は作り上げてしまったのだ。
『BMSG FES’22』後の2週間をみっちり使い、作り上げられた今作のテーマは“誰だって、いつだって、どんな境遇だって「デビュー」出来る”。BMSGを設立以降、SKY-HIが感じていた「今の自分にとっては、2年前に会社を作った、それこそがデビュタントだった」(※1)という感覚を、ピュアな衝動で煮詰めたものに仕上がった。結果としてそれは、アーティストのしがらみや葛藤が排除された、リアルタイムかつ素のSKY-HIらしいアルバムになったのである。
まず、ビートやサウンドのチョイスがファンの好みや世間の流行を優先したものではなく、完全にSKY-HIウケ重視なラインナップなのだ。彼が中学生や高校生のころに胸を焦がしたグリーン・デイのビリー・ジョー・アームストロングやUSのラッパーをリファレンスにしており、昨今のメインストリームではないトラックに胸を高鳴らせながら挑んでいる。世間的にウケるものや求められるものを認知していながら、自分がワクワクするかっこいいトラックで音楽を作ることを優先しているのだ。
一方、スキル面では常に最高を更新中である。楽曲によってビートの掴み方やフロウの刻みを自由自在に操りながら、作品の魅力が一番伝わる届け方をチョイス。もちろん、SKY-HIがラッパーとして注目されるきっかけのひとつとなったファストラップの実力も衰えることなく健在だ。BE:FIRSTをはじめとしたBMSGアーティストのディレクションに活かしてきたメンターとしての才を自分自身にも遺憾なく発揮し、表現者としても次のステージへと進んだのである。
※1:『ぴあMUSIC COMPLEX(PMC) Vol.25』2022年、ぴあ
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