米村姫良々「まだはじまり」OCHA NORMAデビューを控えた今、思うこと
「焼き鳥? 好きです」すらりと伸びた手足に大きい瞳、さらさらの黒髪。世の女の子の“なりたい姿”を具現化したようなビジュアルに、ある種、不釣り合いな撮影小道具の焼き鳥を手渡すと、意外にもフランクにパクついた。
米村姫良々、18歳。2016年からおよそ5年間、ハロー!プロジェクトの研修生として活動。その間、自分より後輩の研修生がデビューする姿も、たくさん見てきた。そんな彼女が、今年の7月13日に新ユニット「OCHA NORMA」の一員として、ようやくメジャーデビューする。
幼いころから夢見ていたかわいいアイドルへのスタートラインに、ようやく立つことができた。これからどういうアイドルになりたい? そのために、なにをする? 夢の途中で今、思うこと。
米村姫良々
(よねむら・きらら)2004年生まれ。愛知県出身。アイドル。ハロー!プロジェクトの最新グループOCHA NORMAのメンバー。デビューシングル「恋のクラウチングスタート/お祭りデビューだぜ!」が7月13日に発売。
※この記事は『クイック・ジャパン』vol.161に掲載のインタビューを転載したものです。
アイドルを目指したきっかけ
──小学生のころからハロプロ研修生として活動していた米村さん。研修生になったきっかけは?
米村 元々、女性アイドルがすごく好きで、最終的にたどりついたのがハロー!プロジェクトでした。自分もハロプロのアイドルになりたい!と思ってアンジュルムさんのオーディションを受けたんですが、3次審査くらいで落ちてしまって。でも事務所の方から「研修生になりませんか」っていうお話をいただいて、入りました。
──小学校のお友達も、みんなアイドルが好きだったんですか?
米村 いや、そんなことはないです。でも小学生のときに、学校の文化祭みたいなのがあって、5人くらい女の子を集めて、ハロプロの曲を踊ったのは覚えてます。興味がない子にも無理やり押しつけて(笑)。それくらい好きだったんですよね。
──それほど好きだったハロプロの研修生になることができて、いかがでしたか?
米村 当時は歌やダンスはもちろん、敬語とか挨拶とか、なにもかもわからなくて。でも研修生ってすごく厳しくて、間違えるとちゃんと怒られるんです。私はもう、1から10まで全部間違えてきたので(笑)、毎日なにかしら怒られてて。当時は地元の愛知から東京まで新幹線で通っていたんですが、新幹線の中でもずっと「私は今から怒られに行くんだ……」って恐怖でした。
──そんなに厳しくて、途中で「やっぱり辞めたいな」とは思わなかった?
米村 何度も思いました。特に中3のころは、周りがみんな「進路どうする?」みたいな話を学校でもするじゃないですか。私はデビューできるかどうかもわからなかったから、「高校どこ行くの?」とか聞かれても、曖昧な返事しかできなくて。親にも「辞めるなら今だよ」って言われて、1回事務所の人にも「辞めます」って言ったんです。でもその後に、ハロプロ研修生ユニットが結成されて。そこに選抜されたので、ギリギリ辞めなかった感じです。
泣きながら話し合いをした研修生ユニット時代
──研修生ユニットに選抜されたときの気持ちは?
米村 正直、よくわかりませんでした。デビューできるかもわからないまま、ほかのメンバーと絆を深める間もなく、いきなり外部のイベントとかに出るようになって。しかも当時はダンスの立ち位置も、MCで話す内容も、自分たちで考えることが多かったんです。
──それって、ハロプロではよくあることなんですか?
米村 基本的には先生とかマネージャーさんがついてくださる場合がほとんどだと思うんですけど。たぶん、私たちが成長するために、あえてそうしてたんだと思います。でも経験がないから、なにが正解でなにが間違いなのかもわからなくて。最初のころ、イベントでの自己紹介のときに、「好きなお寿司のネタを言おう」って話になったんですよ。今思うとそんなこと言う必要ないんですけど、なぜか当時は絶対に言いたくて(笑)。
──そういう活動を経て、絆は深まっていきましたか?
米村 4人で会議室に集まって、泣きながら話し合いをしたこともあります。そのおかげなのか、今でも4人でいるとすごく居心地がいいです。でも、活動する中で、今度は4人だけじゃ力不足だと痛感するようになって。だから新メンバーが入ってきて、本当にうれしかったです。ようやくいろんなことが動き出すんだと思いました。
メジャーデビューに向けて
──その後、OCHA NORMAというグループ名も決まって、いよいよ7月にメジャーデビューです。現在の米村さんはグループの中でどういうポジションですか?
米村 私は研修生歴が一番長くて、研修生ユニット時代も代表してMCをしたりすることが多かったんです。でも、仕切ったりするのが得意ではないから、当時はそれが負担で。今はリーダーとサブリーダーが正式に決まって、ふたりはすごく大変だと思うんです。だからふたりが困ったときに、ちょっとでも頼れる存在でありたいです。
──ひとりでのお仕事もあったり、エース的なポジションなのかなという気もします。
米村 うーん……。みんなそれぞれかわいいし良さがあるから、自分だけが飛び抜けてるわけじゃないっていうのは自分が一番感じていて。ひとりで前に出ることについては、全然自信がないです。そこが今の自分に足りてないところだなとも思います。
──OCHA NORMAとしては、どういうグループになっていきたいですか?
米村 流行りに敏感なメンバーが多いので、SNSをもっと強化していきたいです。「OCHA NORMAの現場には行かないけど、SNSは見てる」っていうファンの方もたくさんいると思うので、そういう方たちにもっと魅力を届けることができたらいいなと。
──じゃあ、ブログやTwitterの投稿も工夫して?
米村 ……って訳でもないんです。私のブログ、本当に短くて、メンバーからも「お前のはブログじゃない」って言われるくらいで(笑)。でも、向き不向きってありますから。メンバーの斉藤円香ちゃんはすごくて。ネタを考えて、情報が正しいかどうか調べて、画像をトリミングして、リンクを貼って……もう、新聞記者みたいなんですよ、やってることが。彼女はブログの才能があるんだなと。
──それで言うと、米村さんはトークの才能がある気がします。以前ラジオで「『妻が帰ってこない』みたいなリスナーの悩み相談をしたい」的なことを言っていたのが面白かったです。
米村 でも、客観的に見たときに、ハロー!プロジェクトの新グループのメンバーがそんなこと言ってるの、嫌じゃないですか?(笑)だから今後は発言に気をつけようと思ってます。もっとちゃんとしたかわいいアイドルになりたいので!
──理想のアイドル像って、どんなアイドルですか?
米村 歌とダンスが上手くて、かわいくて、余計なことを言わない。ブログにかわいい自撮りをアップするけど、あざといわけでもなく自然体……みたいなアイドルが理想です。
──では、そんな理想と比べて今の自分は100点中で何点くらい?
米村 34点くらいですね。これからもっと垢抜けて、スキルアップして、余計なことを言わなくなったら60点。そこから更に自分を磨いて、100点に近づけたらいいなと思います。でも、本当に昔からずっとこういう性格なんですよ。ここから変われる気がしません。生涯34点の女なんです。え、どうしましょう……?
──今のままでいい気もしますが……(笑)。でも、これから変わる可能性もあるかも。
米村 たしかに! ある日いきなり、なにかに影響されてガラッと変わる可能性にかけるしかないですね。私の性格上、徐々に変わっていくことはないので。でもなぁ……これまで何度か、名言とか見て感化された経験はあるんですよ。だけど結局、5分経ったら忘れちゃうんですよね(笑)。
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