テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。
『あちこちオードリー』
ゲストは錦鯉とおいでやすこが。
長谷川以外はオードリーとほぼ同い年。オードリー含めいずれも遅咲きの3組。同世代や後輩たちが売れていくことに悔しさはあったが、「悔しさは慣れていく」という渡辺・小田に対し、一時6年間芸人を辞めていたこがけんは、その間に築くべき(吉本)社員との絆や先輩・後輩関係がなく、帰ってきても居場所がなく腐っていた。吉本のライブに出ることができなかったため、「こがけんた」名義でフリーのライブに出演。そこで錦鯉らと共演していたという。「ある意味、ここは『新宿バッシュ!!』(新宿のライブハウス)だと思ってます(笑)」。
そこから地下ライブトークになっていく。
若林「ギャラが300円とかじゃなくて、(ノルマの)4500円とか払って出て。で、スベるんですよね!」
渡辺「(こっちが)4500円くらい払っているのに、客3人ぐらいしかいないときとかある」
こがけん「twl(中野のライブハウス『Studio twl』)とかほとんどお客さんとの距離も段差もない。段差がないところ、ウケない!」
若林「泣けてくるなあ、twlの話なんてできるんだ!」
長谷川「お客さんも靴脱いで」
春日「演者もみんな靴脱いで」
若林「汚い靴下で、だいたい虹の黄昏(お笑いコンビ)みたいなネタやってる(笑)」
渡辺「みんな大暴れ(笑)」
若林「それが、地下ライブ」
なんだか、この会話を感慨深げに楽しそうにしている感じがとてもよかった。
「野望はない」という渡辺に、「野望持っているからって、(上に)行けるわけでもないですしね」と返す若林。そんな話をしているなかで長谷川が突然、「オードリーに聞きたい」と口を挟む。「決勝行ったときに、冠番組持ちたいとかゴールデンの番組やりたいとか野望ありましたよね?」と。その質問に「急に『あちこちマサノリー』になったから」と、若林と春日は吹き出してしまう。
長谷川は「僕も長いこと売れなかったから、お笑い始めたばっかりのころは冠番組持ちたいとか野望があったんですよ。あまりにも売れなかったから、目標が下がっていったんですよ。でも人間欲深いものでお笑いで食べれるようになったら、レギュラー持ちたいゴールデン番組やりたいとか、(野心が)上がっていったんです。オードリーはどうだった?」と補足。「心の動きが知りたい」と。これはとても鋭い質問。実は長谷川は、名インタビュアーなのかもしれない。
この質問に対し、若林「決勝行ったときに、(自分たちは)キャラ漫才だから1年ぐらい子供とかに流行って終わるんだろうな、でもそれでもよかったな、これで辞めれるなって思ってたら、レギュラーが始まって。行けんのかな?って欲が出ちゃった。芸人3~4組の(ユニット)番組やりたいなって。で、一瞬始まったんだけど、すぐ終わって(苦笑)。それで完全に諦めて、本当に腕がある人がやるお笑い番組は無理なんだなって、諦め時期があった。ラジオと与えられたことはやっていくか、ぐらいの諦めに入ってた。そしたら『あちこちオードリー』が始まって、おやおや?みたいな。だから、自分が考えているとおりに来ないから、今は一生懸命今日の仕事をやるしかないって」いい質問にはいい回答が返ってくる。そんなお手本のようなやりとりだった。
『ゴッドタン』
「マジギライ1/5」は、「滑舌最悪、目つきは地獄、ウザい、キモい、うっとうしい。ポンコツなのに、性格悪そう。ポンコツなのに、プライド高そう。若手のふりしてペコペコするが、地方とラジオじゃブイブイいわす。ミスター生理的に無理」と紹介された三四郎・小宮。
「最近がむしゃらな感じを出さない」「余裕こいてんじゃねえ!」というギャルモデル・今井アンジェリカとバチバチの舌戦。途中「あー、やべぇ、クラっときた」となるほど、小宮が激昂する名コンビが誕生。その後、別の人からは「SNSやりませんみたいなイキり方がクソだせえ」と指摘され「相田のSNSなんて意味ねえんだよ」などと相田に飛び火。「相田のこと芸人だと思ってるの? 相田は芸人というより番宣俳優なんだよ!(笑)」。
最後は「バチボコ勃起してる?」といつもどおりの元キャバ嬢・あいな。「お笑いのことはよくわからないですけど」とやはりいつもの前置きを挟みつつ「最近、三四郎はコンビとして格が上がってきたんじゃないかなって」「どんなに荒れた場でも絶対に小宮はおもしろくしてくれる。だから相田、小宮の前でもっとバカやっていいんだよ。絶対におもしろくしてくれるから」。
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