オードリー、夢を追う若者に共感を寄せる「悔しさと劣等感は燃費のいいエネルギー」(てれびのスキマ)

オードリー

文=てれびのスキマ 編集=高橋千里
トップ画像=『クイック・ジャパン』vol.99より


テレビっ子のライター“てれびのスキマ”が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。


『100カメ』

今回、カメラを設置したのが「K-POP養成所」ということで、K-POPアーティストを目指す若者たちに下積みが長かったオードリーは共感しまくり。

ただ、その下積み時代、深く悩んでいた若林と、そんな状況でも楽しんでいた春日との温度差がおもしろかった。

「もう1曲やってみて」と言われたオーディションの模様を観て「稽古してないやつもう1本やって、って言われたの覚えてる?」と聞く若林に、覚えてない様子の春日。「忘れるな、お前!」「1回1回が勝負だと思ってないから忘れるんだよ。お前に言いたいよ、『出口あちらです』って」とVTR中のフレーズを使って責め立てる若林。

前回、C→Eレベルにダウンし、自己嫌悪に陥っている女性に「全部のことが嫌いになっちゃう。自己肯定できなくなっちゃうんだよね」と共感を寄せる。それに他人事のように「へぇ~」と返す春日に、若林「『へぇ~』って言ってんじゃん! ほら! 今、撮りましたよね! 『出口あちらです』(笑)」。

VTRをすべて観終わり「タフなVTRだったね」と言う若林は「100回落ちても101回目で受かればいい。まさに俺たちがそうだから! 何回落ちたか、マジで!」と熱弁。

「受かる気で行ってなかったもんね」と春日。若林が「『ホントにふたり共、光るもんなかったよな』って事務所の先輩も言うもんね。自分で言うのもなんだけど、29〜30歳で光の速度で売れたから」と振り返り笑い合うふたり。

若林「だから、何が起こるかわからないから。いつ化けるかわからない。悔しさと劣等感って、エネルギーとしてはかなり燃費いいですよ!」。若者たちに寄り添うオードリーのコメントがとても効いていた。

『人生最高レストラン』

ゲストは友近。「“人生コント”ってちょっと自分でも思ってるとこもあって。常にクスッとどっか自分を見てるところはあるかもしれないですね。昔、ワイドショー番組の、政治に近いような番組のコメンテーターをやらせてもらったことがあったんですよ。ある意味、ジャーナリストコントみたいなので挑んだことあります。『抜本的な』みたいな、普段使わない言葉を使ってみたりとか」と笑う友近は、子供のころから姉とエアバドミントンや即興コントをやりつづけていたという。

そんな友近が紹介するのが、愛媛の焼肉屋「くいしん坊」。レポーターの仕事をしていたころ、スタッフに連れて行ってもらったというが、その味もさることながら「大将のキャラクターが日本一クセになる」と語る。

彼は「これ、極上段取りしました!」など「段取り」を連発する。そう、友近のコントキャラ・西尾一男のモデルになった人物だ。

画面に登場した大将・門田實は「最高のお料理をこれから極上で仕上げてあげるから! ほな、段取り始めます!」「極上のリブロース、段取りができました!」と、本当にその口調は西尾一男そのもの!

約5年のレポーターを経てNSCに。最初に舞台に立ったときは、思ったよりウケなかったという。「世界観がボケっていうネタはツッコミもないし、どこでボケたの?ってことになると笑いづらい」と自己分析。

客は笑わなかったが、噂を聞きつけて観にきたバッファロー吾郎に気に入られる。その際、友近がやったのは『ミナミの帝王』に出てくる秘書役・竹井みどりのものまね。

「竹内力のものまねをがんばってするのかと思ったら、その横にいる竹井みどりのものまねをするからびっくりした」「それで友近に興味持ったんや」と、のちに言われたそう。加藤「バッファロー吾郎さんっていうのはいろんな芸人に影響を与えてるね」。

共に「オレだよ」「アタシだよ」と言いつづける徳川徳男・徳子をやっている近藤春菜は、友近について「ずっとふざけているし、すぐミニコントが始まるし、おじさん好きです。タクシーの運転手さんなど、おもしろいおじさんがいると自分のラジオに呼んだり、連絡先も自ら聞いてやりとりしたりするので、おじさん愛が異常です」と証言。事実、まるでリアル徳男のようなおじさんにたまたま遭遇し、自分のラジオに出演してもらったそう。

水谷千重子、西尾一男など「独り歩きし始めてるキャラは、色褪せることなく延々とつづくキャラを保つ努力はしたい」という友近は、彼らの遺影も作って「最期の単独ライブ」のように3人のお葬式をしたいと野望を語る。

結果、紹介したすべて、店主のキャラが強烈。友近と私生活でも親交のあるYOU「キャラが立つご主人がいなくて、本当にただご飯がおいしいお店も行くんですよ!(笑)」。

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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2020年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。