『R-1グランプリ』ファイナリストインタビュー②ルシファー吉岡「若手の成長を感じた。だけど負けたくない」
3月9日(土)夜6時30分から生放送される、史上最大の“ピン芸日本一決定戦”『明治プロビオヨーグルトR-1presents R-1グランプリ2024』。エントリー資格を変更し芸歴制限を撤廃した今大会では、過去最多の5457人がエントリー。決勝戦には9名が進出した。
決勝まで残り3日に迫り、ファイナリストのインタビューが到着。今回はルシファー吉岡のインタビューを公開する。
孤高のキャンタマ
──決勝進出が決まった瞬間を振り返ってみていかがですか?
“やったー!”というよりは“耐えたな”という感じですかね。今まで5回決勝行ってて、芸歴制限が撤廃されてもう一回出るとなったときに、“最低でも決勝”というのが頭にあったので。プレッシャーがけっこうあったから、ほっとした気持ちが強かったです。
──エントリーするときに迷いはありましたか?
迷いは……ありました。どうしようかなって。去年、紺野ぶるまちゃんとユニットを組んで『M-1グランプリ』に出てたんですけど、それがもう少しうまくいってたら『R-1』には出てなかったかもしれないです。それが2回戦で負けて急にやることがなくなったなかでの『R-1』の発表だったので、出るしかないかみたいなのも大きかったかもしれません。あとは、芸歴制限が撤廃された1年目の大会だったので、いろんな人が出て盛り上がるんだろうな、ここで出ないのは後悔しそうだな、と思ったのも大きかったです。
──ベテランとしての意地やプライドはありますか?
ありますね。やっぱり負けたくないです。芸歴制限ができたときに上の世代がごっそりいなくなって、芸歴10年以下の新しい人たちで3年間戦ったじゃないですか。そういう環境だとすごく人が育つんだろうなと思うんですよ。別に上がいるから育たないということでもないんですけど、いきなりいなくなったら“自分ががんばらなきゃ”ってなってめっちゃ成長すると思います。実際、その成長を今回の大会を通してすごく感じました。変な話、昔は“まあ勝てるだろう”と思っていたんですけど、若い人たちがずいぶん強敵になって現れて。だからといって負けたくないというプライドがあるので、本当に厳しい戦いでした。
──ファイナリスト9人を見ていかがですか?
思ったより若い人が多いなという印象です。去年の段階でラストイヤーだったサツマカワRPGとかも僕のイメージでは若手なので。旧世代でいうと僕と街裏ぴんくさんくらいです。
──ファイナリストの中で一番負けたくない人は?
全員に負けたくないです。ただ、どくさいスイッチ企画はYouTubeに上がってる僕のネタの作り方を見て“そのままやったらここまで来られました”って言ってたので、僕の手法で上がってきた人には絶対に負けられないです。あと、コントやってる人はどうしても意識しちゃうので、吉住や真輝志にも負けたくないですし。同じ事務所の後輩である寺田(寛明)くん、あとお抹茶にはなんか負けたくないとかもあるので(笑)。やっぱり負けたくない人は多いですね。
──自分の強みや持ち味はどこにあると思いますか?
“悲哀”じゃないですかね。おじさんですし、見た目的にも一番悲哀を感じるのは僕じゃないかと。でも、一番はひとりコントというジャンルを本当に楽しんでほしいということです。ひとりコントはひとりで演じるので、見ている側からまわりがまったく見えないんですけど、それを想像して楽しんでもらうのが一番の醍醐味だと思うので。
──ピン芸のおもしろさはどこにあると思いますか?
“自由さ”ですかね。“4分あげるからひとりでおもしろいことをやってください”ってとんでもない話ですよね。でも、そのアプローチの方法がこんなにもあるというところがやっぱりおもしろいと思います。
──今年は準々決勝以降のネタ尺が3分から4分に拡大されました。
めちゃめちゃうれしかったです! 今までは3分でネタを作ってましたが、フリをしっかりやると本当に笑える部分が少なくなっちゃうから難しいんですよね。それが4分になると、2分フッて2分ボケるって半々くらいにできるので、フリもしっかりできるようになりました。それがめちゃくちゃ大きいですし、コントには追い風だったと思います。
──優勝したら出てみたい番組はありますか?
カンテレさんに媚を売るわけじゃないですけど『マルコポロリ!』は行かせてほしいです。これまでうまくいったことがないんですよ、なんかいつも首かしげて帰りの新幹線に乗ってるので。だから『マルコポロリ!』は出たいですね。
──自分にキャッチコピーをつけてください!
自分でつけるなら…【孤高のキャンタマ】かな。“孤高”はピン芸人みんな好きな言葉だからつけるとして、“キャンタマ”は初めて『R-1』の決勝行ったときのネタにも入っていたので外せないです。普段はニコイチのキャンタマなのに孤高?孤高って何?みたいな。その矛盾と僕のフォルム込みで【孤高のキャンタマ】ですかね。
──決勝の目標と意気込みを教えてください!
目標は、ズバリ優勝です! 大会を盛り上げて、ピン芸のコントの知名度をもっと広げたいです。
──最後に、ルシファー吉岡さんにとって『R-1グランプリ』とは?
【夢がある!!】にします。これはもちろん、ウエストランド井口(浩之)さんに対する抗いです。こんなこと言われっぱなしではいられないので。
『明治プロビオヨーグルトR-1presents R-1グランプリ2024』
3月9日(土)夜6時30分~8時54分(カンテレ・フジテレビ系全国ネット)※生放送
MC:霜降り明星(せいや・粗品)、広瀬アリス
審査員:陣内智則、バカリズム、小籔千豊、野田クリスタル(マヂカルラブリー)、ハリウッドザコシショウ
ファイナリスト(決勝戦ネタ順):真輝志、ルシファー吉岡、街裏ぴんく、kento fukaya、寺田寛明、サツマカワRPG、吉住、トンツカタンお抹茶、どくさいスイッチ企画
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