ウエストランド井口、「マジギライ」がまさかの友情“ほっこり”エンディングに「伏線回収やりたくないんですよ!」(ゴッドタン)

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。

『ゴッドタン』(6月24日放送)

「マジギライ1/5」にウエストランド井口。恒例の前口上は「見た目は子ども 品性下劣 歯は二列 ウザい うるさい 面倒くさい よく知らないけど息も臭い 小さいだけで可愛くないし よくよく見ると老けている 芸人 スタッフ 視聴者 身内 誰にも愛されていない日本が生んだ逆ミッキー」といつも以上に「作家のペンが走っている」(劇団ひとり)名調子。

5人のうち4人が芸人(ラブレターズ、きしたかの高野、ほしのディスコ)といういつもとは違う布陣。彼らに悪口を言われてもその返しがいちいち切れ味抜群。中でも特にラブレターズとの“対決”がおもしろかった。「コント師のことナメ過ぎ」とラブレターズが言うと「コントの人って『好きでやってる』とか言い出しちゃう」などと逆にコント師への難癖が止まらなくなる井口。

単独ライブの「ほっこり終わり」も痛烈に批判。単独ライブをやっている芸人の名前と「泣いた」を組み合わせて検索したり、怪しいと思ってわざわざ配信を買って観てやっぱりやっていたと「ほっこり警察」化している井口。友情系のコントで感動させて、最後にウィスパーボイスで「ありがとうございました」と挨拶して終わる単独ライブに「笑わしてよ! 笑わしてよ!」。

最終的に「芸人が嫌っているとは思えないんで」と唯一芸人以外で参加したモデルの虹村かんながマジギライだと予想。それが普通に正解で、やっぱり芸人は仲間なんだとわかる「ほっこり」エンディング。そしてウィスパーボイスで挨拶する井口「伏線回収やりたくないんですよ!(笑)」。

『ガキの使い』(6月25日放送)

ココリコ田中が復讐劇を行う「TANAKER」第3弾。今回はレギュラーメンバー以外から田中を「クソシャクレ」呼ばわりしたフジモンも標的に加わる。「タピオカのような小粒な男で、全事務所総出で叩き潰すべき男」だと。

浜田については「こいつのパワハラはフレンチクルーラーみたいに甘くはないで」とイジり倒し、方正を「吉本一のお笑い音痴」と酷評。松本には「ただこいつは大声出してその場をしのいでるだけ」の「大声芸人」とこき落とす。さらに口撃は吉本にも飛び火。「そもそもなんやあの吉本坂って。どういうつもりで始めたんや。いつの間に終わってん」「BSよしもと、あれ誰が観てん?」などと言いたい放題。ついには「大﨑、岡本、藤原……上層部のこの3人が全員ダウンタウンの元マネージャーやないか! 黒い黒い黒い」とどんな提言よりも深く切り込むTANAKER。「一番腐ってるのはお前らメディアや!」。

そしていつものようにTANAKERの復讐劇が始まる。不気味な動きで近づきながら顔面にパイを投げつける。基本それにリアクションしない設定だが、フェイントにビビってしまう松本。顔面のみならず股間にも浜田含めやられ放題。そんななかで「何もない」と言われていた遠藤だけが顔がキレイなままというのが逆に屈辱的でおもしろい。

この番組のこの手の企画の場合、最後に反撃がありそうなものだが、この企画だけは最後までTANAKERが攻撃する側で終わるのがいい。本番終了後、「すみませんでした」と深く頭を下げる田中。松本「ちんこはヤバいねんって」浜田「あれは痛い!」。

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1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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