『水ダウ』大白熱の「タッグ相撲」で名勝負続出。松本人志「年末やったらええのに」


テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。

『水曜日のダウンタウン』(5月31日放送)

日常生活の中でさりげなくクイズが出題されていく「ぬるっとクイズ王」は、ネタバラシもせずに賞金もぬるっと渡されるというシステムが、誰も嫌な思いをしない感じでよかった。ナイツ塙「普通にいい企画。初めて自分の子供に『水曜日のダウンタウン』を観せたいなと(笑)」とコメント。

そして、やはり前回と同様に盛り上がったのが、2回目となる「タッグ相撲最強コンビ決定戦」。前回以上のハイレベルなメンバーがそろった今回、前回優勝のネルソンズ、準優勝の鬼越トマホークが1回戦で敗れる波乱。名勝負続出だった。

その前回王者ネルソンズを撃破したビスケットブラザーズは、2回戦でも前回シード選手として登場したゆんぼだんぷを、原田が「一緒に死ぬ」作戦で、きんが競り勝つタッグ相撲ならではの戦い方で接戦の末、大金星。

対するは、両方が柔道経験者コンビのトム・ブラウン。1回戦でも2回戦でもみちお・布川がそれぞれ分かれて戦い、ふたり共勝利するコンビ両方が強い盤石な戦い方で勝ち進んできた。特に大相撲経験のあるHIROを真っ向勝負で撃破したみちおは絶好調。「殺しまーす」と不敵な笑顔で宣言し、ビスブラに立ちはだかる。大白熱の決勝戦だった。

「年末やったらええのに」と松本が言うほどの盛り上がり。「ガチタッグ相撲」SPの開催が待たれる!

『イワクラと吉住の番組』(5月30日放送)

Aマッソ加納をゲストに迎えて同世代女性芸人鼎談で、蛙亭イワクラ「ウチらの時代(笑)」。完全に加納が進行役を担っているのがおもしろい。

吉住は加納に「女から遠のこうとしている」イメージがあったと語る。それに対し、加納は「先輩がどうしても好きじゃなかった。かわいがられてないというだけやけど、この人にかわいがってほしいなって人にあんまり出会えなくて、かわいがってもくれないし、ハマろうとも思えない。よくわからん女芸人だけのライブが乱立してて、それは出たくない」とかつての心境を明かし、自分が上になると、かわいがられなかったのは嫌だったし、「本質的に女のことは好き」だから後輩はかわいがっていこうと思ったとその変化を語る。

以前は漫才の衣装も女性に見られないようなものを着ていたが、それは「自信がなかった」表れだと言う。「ガワを気にせえへんというガワを作っているだけ」「今は、見栄えええほうがいい」とフラットにそう思えるようになったという。

「トガり散らかし」ているイメージだったが、意外にも最初に会ったときに「全歯を見せてくれて」笑顔で挨拶してくれたとイワクラ。それに対して、加納「奥は見せてないわ!(笑)」。トガッていそうで、それとは裏腹に人懐っこい感じがたまらなく魅力的。

そんな加納は、コンビの利点を「相方としゃべっているのを見てるだけでその人のことがわかる」と解説。たとえば相方にムカついて、「なんやねんそれ!」というのを見せるだけで、見ている人は加納がそれにムカつく人だということがわかるのだと。

それに深く納得し、「自分の人となりを出す、こういう人間ですってピン芸人ってテレビ出たとき紹介できない」とピン芸人の難しさを語る吉住。

「結婚」についてのトークも加納らしさがあふれていて、とても興味深かった。

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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2023年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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