『IPPONグランプリ』で東西頂上対決。初出場の空気階段かたまり「バカリズムさん、やっぱすげえんだぞって地元の友達に自慢したい」

Quick Japan vol.121 バカリズム特集

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。

『IPPONグランプリ』(5月13日放送)

1年ぶり開催でユースケ、水川かたまり、岩崎う大の3人が初出場。Aブロックにはユースケとかたまりが登場。かたまりは「緊張すると体質的に勃起してしまう。一応今日はパンツ3枚履きで来たんで安心してください」と語り、1問目の終了時間ギリギリで初IPPONを獲得して「途中まで家帰ろうかと思ってたんですけど……!」。

粗品は0ポイントがつづき「0ポイントより7ポイントのほうが恥ずかしい」とコメント。それに対し、Bブロックに控える野田クリスタルも「7が一番悪い。0は8くらい」と謎理論を展開。

そんなAブロックでは「今日のバカリは強いぞ」というように“絶対王者”バカリズムが引っ張る。3問目途中まで6答連続IPPONという絶好調っぷり。バカリ自身の好調もさることながら、これまでバカリに対し不当なほど厳しいジャッジをされることが少なくなかったが、今回はそれがなくて観ていてストレスがなかった。中盤、追い上げられるも「天を駆けるペガサス 実際に乗ってみたらガッカリ その理由とは?」という最終問題では松本が「バカリが得意そう」と予想したとおりスパートをかけるようにIPPONを重ねる。

全員が7本以上を獲得するハイレベルな戦いのなか、頭ひとつ抜けたバカリズムが鬼門のサドンデスを回避してストレートで決勝に。かたまり「バカリズムさん、やっぱすげえんだぞって地元の友達に自慢したいですね(笑)」。

Bブロックの初登場はう大。松本が選ぶベストIPPONに選出される独特な味わいの回答で活躍を見せる。IPPONを稼ぎやすい「写真で一言」でこれまで一度もIPPONを取れていない野田は『一人ごっつ』で勉強してきたというが、「今じゃ信じられないくらい下ネタを言ってて参考にならなかった(笑)」。

Bブロックは麒麟・川島vs笑い飯・西田のサドンデスに。いわば『ラヴィット!』vs『座王』。おなじみのカルタの読み札問題で先に押したのは西田。見事、一撃で仕留める。様子を見られてしまうことが多いので先に出すのは不利といえるが、川島が書き終わっているのをわかっていた西田は先に押す選択。スゴいメンタルの攻防。「先に出すのは怖いけど決まると気持ちいい」と決勝で待つバカリズムが言うと、西田「気持ちいいーー!」。

そして決勝は「東の王」vs「西の鬼」と煽られてたように、いまだ最前線で大喜利をしつづけているまさに東西の頂上対決。どこで押すかの駆け引きはもちろん、先に押す勇気が勝敗を決する痺れる戦い。決勝戦屈指の好カードにたがわぬ名勝負だった。

『かりそめ天国』(5月12日放送)

「夜高いけど昼安い店」では仁支川峰子&アルピー平子がロケ。最初から「なんで半年空くのよ」と不満げな峰子。しかしその間、平子とは交流を重ねていたよう。「カラオケも行かされて(笑)」と漏らす平子。途中も「今度来ようよ」と誘われれば、「ああ、行ってください。支払いのときだけ来てくれれば」とキツめの軽口を叩いても許される仲睦まじさ。

公開収録の際「我々だけで宴会して峰子さんは先に帰らせよう」という有吉の発言に対して、「歌ったら帰れって。九官鳥かなんかだと思ってるんですよ」とチクチクと毒をまぶしつつ、さらには「本当の地獄知らないだろ! 教えてやるよ!」と言い放つ平子に対し、「本当の地獄ってなんだよ!(笑)」と峰子。

完全にコンビとして熟成している峰子&平子と逃げ回るマツコ&有吉という構図が最高。「いつか、どうすることもできない日が来そうで怖い」と笑うマツコ。

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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2023年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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