「ギャグ漫画サミット」芸人全員が挙げた“好きなマンガ”とは?(アメトーーク!)

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。

『アメトーーク!』(5月4日放送)

バカリズム、ケンドーコバヤシ、麒麟・川島、かまいたち山内、マヂラブ野田、蛙亭イワクラで「ギャグ漫画サミット」。それぞれが好きなギャグ漫画を挙げていくのだが、やはり笑いをテーマにしたものだけあって、各人の芸風に色濃く影響を与えているのがわかる。

たとえば野田は、『浦安鉄筋家族』『地獄甲子園』『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』『世紀末リーダー伝たけし!』『幕張』『行け!稲中卓球部』『僕といっしょ』『ボンボン坂高校演劇部』『モンモンモン』『花さか天使テンテンくん』『マイデリケートゾーン』『おしゃれ手帖』『ドラゴンクエスト4コママンガ劇場』『オモコロ』。このラインナップがいかにも野田クリスタル。特に「『マサルさん』の影響はめちゃめちゃ受けました」と本人が言うように、マサルさん≒野田というのはとてもしっくりくる。その『マサルさん』や和田ラヂヲ(『ダイナマイト関西』の話も出てうれしかった)、吉田戦車、『浦安』、『幕張』を挙げるメンバーが多かった。ちなみに唯一全員が挙げたのは『稲中卓球部』。強い。

マヂカルラブリー、真空ジェシカ、囲碁将棋の3パターン表紙『芸人雑誌 volume7』9月9日発売
マヂカルラブリー表紙ver.『芸人雑誌 volume7』(通常版/全国書店・ネット書店にて発売)

そしてそれぞれ1本ずつプレゼン。とりわけ興味深かったのは「一番影響を受けた」「中学のときに衝撃を受けた」と、吉田戦車の『伝染るんです。』をプレゼンしたバカリズム。「初めて自分のツボに入るっていう感覚を味わって」「笑いに好みがあることを知って、自分だけがわかる笑いの優越感を人生で初めて知った」という彼が、吉田戦車の名作を解説していく。「絵のタッチがコミカルじゃない」「ムダにふざけてない」「安易な解釈にいかせない」というのはバカリズムのネタの解説かのよう。「すげー恥ずかしい」とバカリズムが言うのもうなずける。やっぱり「好き」なものを語るとき、その人の核となっているものがよくわかる。

バカリズム『クイック・ジャパン』vol.121特集

そんな中、癒やされるギャグ漫画『ねえ、ぴよちゃん』をプレゼンした川島にコバ「川島がここまで癒やしを求めてるの、めちゃめちゃ心配(笑)」。

『フリースタイルティーチャー』(5月2日放送)

井口を撃破し3連勝中のTKda黒ぶちと対戦したのは紺野ぶるま。1-1となった最終ラウンドで「TKda黒ぶちのラップとかけましてチンコと解きます/その心はどちらもちょっと硬いけど噛んじゃってダメダメでしょう/そして焦っちゃって速すぎて全然イケてない/まるでベッドの上では遅漏なのがバレバレ」と、満を持してちんこ謎かけを挿れたラップで攻め勝利を掴むと、つづくPONEYとの対戦でも寄せつけず勝利。

どちらの対戦でも「お助けカード」を一切使わず、まったく怖気づくところがなく堂々と戦っていたのが印象的でめちゃくちゃカッコよかった。本当に『フリースタイルティーチャー』は、紺野ぶるまの成長物語かのよう。

この記事の画像(全1枚)


この記事が掲載されているカテゴリ

てれびのスキマ

Written by

てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

QJWebはほぼ毎日更新
新着・人気記事をお知らせします。