『水ダウ』で「日本人知名度ランキング」2023年度版発表。初めて上位にランクインした人物は?

トップ画像=『クイック・ジャパン』vol.134より

文=てれびのスキマ 編集=高橋千里


テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。


『水曜日のダウンタウン』(4月19日放送)

2017年、2020年につづき「日本人知名度ランキング2023」。2020年は歴史上の人物を含んで調査したが、今回は2017年同様、存命の人物に限って調査。

100位に爆笑問題・太田。なぜか99位の宮根誠司と似ているという意見が。写真を見せてその名前を答えさせるという形式のため、写真によって順位が変わりそうな感じもある。

サッカー界から唯一トップ100にランクインしたのが三浦知良だったり、YouTuberからはHIKAKINだったり、いまだに野球選手トップが大谷ではなくイチローだったり、藤井聡太よりも羽生善治だったり、やはり時代のアイコンになっていた人物が強い。

48位にクロちゃんがランクインしたり、コンビで春日、日村だけがランクインしたり、名前、見た目、キャラクターがわかりやすい人が上位になる傾向。

ちなみに、過去2回ランク外で今回初のトップ100入りした人の中で、最高位は24位のフワちゃん。2020年はブレイクして間もなかったから入っていなかったよう。ヒロミが初ランクインしたのも象徴的。

逆に、故人以外で過去2回ランクインしたのに今回はランク外になったのは、東国原英夫(2017年18位、2020年73位)、渡辺謙(51位、34位)など。じっくり眺めたくなる味わい深いランキング。

「日本人知名度ランキング2023」

しかし、「興味深い」だけでは終わらせないのがこの番組。終盤では松本人志のことを「格闘家だと思うんですけど……」と答えた40代男性をフィーチャー。相方・浜田雅功はもちろん、黒柳徹子、鶴瓶、たけし、和田アキ子、さんまも、名前を答えられない。

その一方で、やたらドラマには詳しく、役名なども記憶しているというアンバランスさがおもしろい。彼が唯一答えられたのが、泉ピン子。

もうひとつの説は「新人マネージャーと名乗る男と2人で山奥のロケ先に向かってる途中、本当のマネージャーから電話がかかってきて『そんなヤツ知らない』と言われたらめちゃ怖い説」。「もう『説』いらんねん! 『!』でええ」と松本が言うように、検証するまでもなく怖い。

電話で伝えられると「ヤバい」など声に出してしまうターゲットたち。相手を刺激したら危なそうだが、そんな冷静な判断はできないというのが興味深かった。あと、相変わらずこの番組は怖いエキストラをキャスティングするのがうまい。

それぞれまったく違う方向性の企画だけど、どちらも『水ダウ』らしさが詰まった、観応えのある回だった。

『かりそめ天国』(4月21日放送)

今回もU字工事による「じゃない方観光」(銭湯のシーンが最高!)や、もう中学生とずんによる「激うま天津飯」ロケといったVTR企画もおもしろかったが、トークコーナーも充実。

UFOの話題になり「見た?」と有吉が聞くと「……見てないです」と明らかに見た様子で答えるマツコ。有吉「見たんだって(笑)」。

マツコは意外にもこの手の話が好きなようで、「スゴい先端技術って宇宙人が教えてくれてる説あるじゃん」などと話題を広げる。「関(暁夫)好きだからね」と笑う有吉。マツコ「ずっと言ってんのよ、宇宙人に。『誰にも言わないから出てきて』って」。

マツコがUFOを目撃したのが「銚子のあたり」だと答えると、「銚子に来ないよ」と笑う有吉だが、実はUFOが多数目撃されている街だという記事が。

その記事を読み進め、山口敏太郎のコメントを見つけると「山口敏太郎ちゃん出てきたら嘘になっちゃうじゃないよ!」と笑うマツコ。有吉「敏太郎さんはおもしろい人だから(笑)」。

一方、有吉は、8mを超えるアナコンダがいることに対し「毒がないから怖くない」「絶対、俺、勝てる」と、対戦したいと言い出す。

UFOや宇宙人にロマンを見出すマツコと、巨大生物との戦いにロマンを抱く有吉。ふたりの違いがよく表れていておもしろかった。

ピークのときより4cm身長が低くなったというマツコ。180cmを超えていたが、現在は170cm台だという。これを聞いて有吉は「だって出会ったときよりも小さいもん。マジで! マツコさんに慣れたとかじゃなくて、マツコさんがちょっと小さい」と興奮気味に話す。マツコ「愛されてるわー(笑)」。


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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2021年のテレビ鑑賞記録。

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1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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