芸人が憧れる漫才師、ブラマヨが語る思いにオードリー若林も「最高のコンビ!」(あちこちオードリー)

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。

『あちこちオードリー』(4月5日放送)

ゲストはブラックマヨネーズ。NSCで出会い、『M-1』王座を獲るまでの話は何度となく聞いたけど、やはりふたりが漫才のようにかけ合いながら話すと聞き入ってしまうし、おもしろい。

現在は小杉が東京在住、吉田は大阪在住。子供との時間を大切にした上で、漫才をしっかり作っていきたい吉田と、仕事に邁進したい小杉。3年くらい前まではお互いに話し合いをしていなかったため、すれ違い殺伐していたというが、番組打ち上げでの大ゲンカをきっかけにそれぞれのスタンスを理解し合ったよう。

一時は「劇場に出て行ったときが一番歓声が多かった」時期もあったそうだが、今はしっかりネタ作りもできる環境になり「出て行った歓声は昔より全然減ってるけど、笑いは昔よりある」と吉田は言う。「漫才師が今日はテレビ出てるんだ」というふうにしたいと。小杉も「テレビで世の中の人にブラックマヨネーズを知ってもらって、劇場来たときにやっぱおもろい漫才しよるなって思われるのが理想」と言う。

そんな「しゃべりながらできた」ようなブラックマヨネーズの漫才が憧れで「ブラマヨさんみたいな作り方いつかできたらいいなってずっと思ってる」という若林が「吉田さんは、ほかの芸人さんのネタを見てうらやましいとか思わないですか?」と尋ねる。それに対してまっすぐ吉田が「ちょっと発想にもなかった」と答えたのに震えた。そして「何が人生でツイてたかって言うたら、ほんまに小杉(との出会い)ちゃうかな?」と照れずに言う吉田。その言葉をうれしそうに聞いて「うれしいし、俺がここでこうやって仕事できてるのは、吉田にやろうって言うてもらったからやから」と返す小杉。若林「最高のコンビですね!」。本当にこれぞ芸人が憧れる漫才師のかたちという感じがするし、そのトークに痺れまくった。

『テレビ千鳥』(4月6日放送)

この番組のポスターといえば、番組の企画で『トレインスポッティング』風にノブが撮影されたもの。それを「日本で一番スベっているもの」と評し、「新しい番組ポスターを作りたいんじゃ!」と再びポスター撮影。今回は『ダイ・ハード』『戦場のメリークリスマス』『プリティ・ウーマン』『アメリ』『アバター』などをイメージして撮っていくのだが、とにかく何に扮しても強烈なインパクトを放つノブの顔力が今回も炸裂。

さらには大脇毛の画力も加わり、そのフォトジェニックっぷりに磨きがかかる。加えてノブ自身の「麿赤兒なのよ!」「島田珠代」「西麻布の朝何時?」「脇毛ZAZY」「両脇手榴弾爆発」といった自己形容も冴え渡る。大悟が「強いなあ」と呟いたとおり、本当に強い。強過ぎる。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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