バイきんぐ小峠がツッコみつづけ疲労困憊のカオス状態に。林家三平「初めて『落研』って言われた(笑)」(てれびのスキマ)

「キングオブコント」優勝から10年のバイきんぐ。結婚、家族、中年男性としてのライフプラン

トップ画像=バイきんぐインタビューより

文=てれびのスキマ 編集=梅山織愛


テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。

『全力!脱力タイムズ』

ゲストはJO1・金城碧海と小峠英二。「大切な人に感謝の言葉を伝えたい」という人が登場する企画。しかし、さまざまな理由でうまくいかなくなったところでアリタが「小峠入って」というカンペで指示を出すと小峠が暴言レベルの激しいツッコミをしていくという恒例の流れ。

3人目に登場したのは小澤アナにホームステイでお世話になったというアメリカ人男性。英語で盛り上がるふたりに「小峠入って」のカンペ。「女! 女! 訳せ、女! 男が日本語話さねーんだから女が訳せ!」と「女」「男」呼ばわりで顔を真っ赤にして叫ぶツッコミマシーン化した小峠。

さらに林家三平が登場し「感謝じゃなくてうれしくて来ました」と企画趣旨とズレたことを言いつづけると、「落研! 落研くずれがしゃしゃってんじゃねーよ!」とひどい言いよう。「着物燃やすぞ!」「オイ、落語家くずれが、こらぁ!」とまで言ってもやめない三平に「あんたで喉つぶれちゃうんだよ!」「なんでこの人帰らないんだよ! 終わっちゃうよ、終わっちゃうよ……!」と崩れ落ちる小峠。アリタ「前回も収録が終わったあと、3日ぐらい声出ませんでしたよね?(笑)」。

ようやく終わったと安堵した小峠にアリタはコンプライアンス委員会に行くよう促す。そこにヒコロヒーと共にいたのはドリュー・バリネコ。「マジかよ……どこに出てくれてんだよ」とうなだれる小峠。「俺もう残ってねーぞ……」と疲労困憊で吐く息が荒くなり過呼吸のような状態に。バリネコがしゃべり出すと「うるせーんだ、バリネコ! バリネコ、コラ!」と完全に『有ジェネ』状態。「喉食いちぎるぞ、バリネコ!」という小峠の絶叫に「にゃーー!」とバリネコが返しつづけ、やがてふたりで「にゅーー!」と言い合うカオス状態。狂騒。番組得意の仕掛けよりもただただ小峠力をストレートに引き出すシンプルな回で大爆発。

本番終了のカットがかかると即座に「師匠、すみませんでした」と駆け寄る小峠。三平「俺、生まれて初めて『落研』って言われた(笑)」。

『タモリ倶楽部』

次週は「空耳アワー」でその次は最終回なので、事実上、おそらく最後の通常企画で、番組専用の安全靴を作ろうというまったく終わる気配のないものだからスゴい。ゲストは宮下草薙とアンジャッシュ児嶋。児嶋はタモリと共演するのはなんと5年ぶりだそう。『タモリ倶楽部』は今やタモリが芸人と共演する数少ない番組だったから、もうそういう機会がほとんどなくなると思うと由々しき事態だなと思う。

「よっ!」などと若手芸人のようなガヤをあえて入れたり、15分近く時間をかけ丁寧に色を塗ったり、やっぱり楽しそうに本気で遊ぶタモリを観るのが楽しい。タモリデザインの安全靴、かわいくてステキだった。

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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2021年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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