テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。
『不夜城はなぜ回る』
ゲストは今田耕司とハナコ秋山。オープニングでは、ギャラクシー賞受賞と3月で番組終了のお知らせ。事情はわからないけど、番組終了が信じられない。
今回は鹿児島県指宿市へ。籠目(かごめ)透かし彫りの伝統工芸士・上別府雅楓さんの工房。15歳年上の兄を追いかけて切磋琢磨した結果、兄弟は疎遠になってしまったそう。
妻は小学校の同級生。45歳のときに30年ぶりに同窓会で再会し、結婚。同窓会の直後に送った手紙を見て、「80円切手なんだ」とボソッと呟く雅楓さんの朴訥さがとてもいい。
その文面を読み上げるも、途中で言葉が詰まり読めなくなる。その思いの深さが、寡黙さの中に雄弁に語られていて感動する。結婚後、作品も柔らかくなったという。
VTR明け、涙ぐみながら「こういうのに弱くなっちゃって。今までは我慢できたけど、もう我慢できなくなった」と言う東野に、今田は「だから素直になってきたんや。昔も感動はしてたんやろ。そういう優しい男やねん。出すのが恥ずかしかったんやな。でも、プジョルジョと出会って胸開いてきたんや」などと立て板に水に語る。
すると、プジョルジョの表情を見て「初めて見たわ、お前が困ってる顔」と笑う東野。「『この人ようしゃべるなあ、適当なことばっか』って(笑)」。
今田はなおも「Netflixの『First Love』超え」のラブストーリーだと止まらない。東野「プジョルジョ、これが今田耕司やで(笑)」。
後半の、三重県いなべ市で、夫の「電車の運転手になりたい」という夢を叶えるためローカル鉄道・三岐線の駅に住む夫婦の話もとてもよかった。本当にこの番組の終了はもったいなさ過ぎる。すぐにでもシーズン2の準備に入ってほしい。
『ぺこぱポジティブNEWS』
松陰寺、TAIGA、すゑひろがりず、ジェラードン西本、ハナコ菊田が子育ての悩みを語り合う「新米パパ芸人ポジティブ会」の後編。
イヤイヤ期の話や義理の両親との距離感など、“新米パパあるある”の悩みを言い合うなか、やはりTAIGAの言葉がいちいち素晴らしかった。
前週でも、子供ができてからテレビでスベりたくないという思いが強くなったという面々に対し、TAIGAは逆にスベっても前に出るようになったと言い、子供がそれを認識できる年齢になっても変わらない、「それが俺の仕事だから」と胸を張っていた。
今回は「もしも娘が芸人と結婚したいと言ってきたら」という問いかけに、大半が「絶対イヤ」と答えるなか、堂々と「全然いい派」を宣言。
その理由を「娘が芸人と結婚したいっていうのは、たぶん、お父さんがカッコよかったからだと思う。だから、その背中を見て、芸人さんに対するリスペクトがあっての『結婚したい』だから、いいパパやってたんだと思う」と語るTAIGA。
それを聞いて「ヤバい」「鳥肌立った」と感嘆の声を上げる面々。まさにこの質問に対して100点満点の回答ではないか。カッコよ過ぎる。松陰寺「TAIGAさん、なんで芸人やってんスか?(笑)」。
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【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)
毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2021年のテレビ鑑賞記録。
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